日本と韓国の病理医が2年に一度集まる学会が神戸で開催された。数えること、第15回。足掛け30年以上の歴史がある学会だ。韓国と日本、交互に開催しているが、私の専門領域の都合で、この会自体に参加するのは4年ぶりだ。
日本と韓国の間にはずーっと昔から色々な問題があって、わだかまりはあるけれど韓国の病理医と共に難しい疾患についてディスカッションしているときに、そのようなことは一切気にならない。真実は一つしかなくて、その前では国籍も人種も関係なく、わだかまりは一切なくなる。顔見知りの先生もずいぶん増えてきて、ディスカッションも弾む。こんな時、国際交流の大切さを身をもって知る。なんとか仲良くなれないだろうか。
さて、あれこれ騒いでいた私の発表だけど、恥ずかしながら出来はあまりよくなかった。発表スライドは間に合ったのだけど、発表のための英文原稿が間に合わなかった。パワーポイントを打ち出した紙に走り書き程度はしていたのだけど、なにぶんにも乱筆で、複雑な内容などを読み落としてしまった。とくに総論(Overview)のところでは、言いたいことの半分も言えなかった。昨晩、予行演習を二度ほどやっておいたのだけど、いざ本番となったら英語がスラスラ出てこなかった。まったく甘かった。
出だしはイマイチだったけど、後半部分はなんとか持ち直していたと、慰めてくれた先生もいたけれど、自分に100点をあげることのできないような発表では、はるばる韓国からいらして下さった先生方に申し訳ない。今は反省しかできないので、次に何かの機会があればそこで挽回しよう。
ところで、昨晩からルミナリエが始まったそうで、初めて見た。ルミナリエの会場を探してきたわけではなかったのだけど、Google マップでホテルを探したら、目的地が”神戸市”になってしまっていて、知らず知らずのうちに、市役所前の会場に着いていた。ラッキーといえばラッキーだった。それにしてもこれほど美しく立派なものとは知らなかった。多くのカップルに囲まれながら妻も一緒だったら10倍は美しく見えただろうど、仕事とはいえ誕生日の夜に、美しくきらめく神戸の街を一人うろうろしていることが少し寂しかった。
後悔先に立たず