息子の卒業式。
もうすぐ家を出ていく。実際のところ卒業旅行であっちのグループ、こっちのグループとあちらこちらに行っているので、すでに家にいないようなものだけど、就職して出て行くとなるとやっぱり違う。大学まで県内の学校に通ってくれたおかげで経済的には随分な孝行息子だった。
子育てについては、妻とともに、あれやこれやとこれまでいろいろ悩んできたけど、それも今日でおしまい。卒業証書を受け取る姿を見て、そう思った。親としてどれほどのことができたかなんてわからない。息子が興味を持ったことはできるだけやらせてやって、続けるかなどあとは本人の選択に任せた。親がやらせた稽古事は全て今ではやっていない。もちろん、年相応のこともあるだろうから、私たちが選んだことが一概に嫌だったとは言えないが、そんなところだろう。
「自分のことは自分で決めさせる」これは、幼稚園の年ぐらいから意識的にしてきた。進路も何も自分の意思で決めて、そのための準備をすることができる人間になったように見える。
人間は自分の背負った課題は自分で解決しなくてはならないし、解決しなくてはその結果は本人に返る。そんな当たり前のことがわからない人はとても多い。私もそのことはわかってはいるけれど、その覚悟ができているかというと自信はあまりない。それは、私自身が自分で人生を選択しないできたからだけど、それは勇気がなかったから。
息子にはその勇気と自信が備わっているようだ。そんな大人に育ってくれたのが私は嬉しい。
おめでとう