英国が揺れている。
他国も揺れている。
EUから離脱したいのは、簡単にいれば自国や自国民を有利にしたい。
例えば先住英国民の利益を守りたいということ。
自分たちだけで精一杯なのに他国のことまで面倒をみられない。
もちろん、このような考えは自らの心のあり様を考えてみれば不思議ではない。
でも、それでいいのか。
他の人の喜びや悲しみも我がこととし、困ったときはお互いさまという考えは私たちにはまだ似合わないのか。
欧州では悲惨な戦争の末、国家中心主義を反省し、国家より共同体を優先すべきだという理念がかたちになっていた。
日本国民は憲法の中に普遍的ともいえる理念を入れた。諸悪の根源である戦争を放棄した。
EU離脱派にどのような理念があるのか。
あるとは思えない。
日欧とも、自らを律する理念を捨ててはいけない。