岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「ネット依存 次代のリスクに対策を」朝日新聞社説

2013-08-19 09:42:55 | 日本の仲間
ネット依存について

日ごろからネットに依存している私としては、青少年に依存症状が発現していることを大変危惧します。
アルコール依存症や喫煙依存症がなかなか抜け出せないように、ネット依存もなかなかに手ごわい症状です。
ネット依存は、韓国が先行しているようです。
政治は泥沼だけど、ネット依存対策はともに進めてはどうだろうか。

以下は朝日新聞社説(2013年8月19日)


厚生労働省が初めて全国の中高生を対象に抽出調査した。10万人が回答し、8%がネット依存とされた。中高生全体も同じ比率なら52万人が該当する。

 パソコンやスマートフォンをネットにつないで使っていないとイライラなど情緒不安定になり、生活に影響が出る。これがネット依存の広い意味だ。

 症状が深刻になると、生活が昼夜逆転して不登校になり、本人の健康や人生設計、家族関係が崩壊する場合もある。久里浜医療センター(神奈川県)に専門外来があるが、重症で受診するのは大半が若者だ。

 医学的には病気かどうかまだ議論もあるが、米精神医学会や世界保健機関が正式に病気と認定する方向へ進んでいる。

 日本でも広く問題意識を共有し、予防や治療のための対策を進めるべき時期にきている。

 症状は多様で、一般には薄く広い問題でもあり、発見しにくい。深刻化しても、問題が家庭の中に閉じこもりがちだ。

 とくに短期間で不登校などへと発展する危険性が高いタイプとしては、オンラインゲームへの依存が際だってきた。

 これはネット上のゲーム空間で、複数の参加者が協力して戦闘や冒険を続けるものが多い。メンバーがそろわないとプレーできない。参加は匿名なので、子どもが引き込まれる連鎖の力も強い。ネットには「もう遅いから子どもは寝なさい」という人はいない。

 この問題の対策では韓国が先を行く。IT立国の一環でブロードバンドとオンラインゲームを広めたところ、ゲームのやりすぎで若者がエコノミー症候群のような状態で急死するなどして社会問題化した。

 政府が乗り出し、早期発見や予防教育、治療態勢の整備などを組織的に進めている。ネット断ちの合宿療法が知られるほか、未明の6時間は16歳未満のネット接続を強制遮断する制度にも踏み切った。

 どんな対策がいいかは国情にもよろう。だが、早期発見と適切なアドバイス、家族の協力がかみ合えば深刻化をかなり防げる点は万国共通だ。

 日本も、学校での呼びかけ、親たちへの啓発、学校や保健所のカウンセラーの研修、対応できる医療機関の拡充などに取り組む必要があるだろう。

 日進月歩で変化するネット環境に潜む未知のリスクに、社会が備える基盤づくりにもつながるはずだ。


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