岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

つかのまの休息

2010-03-01 21:52:55 | 地域包括支援センター
介護保険の認定が、要介護になった人はケアマネさんに引き継ぐ。
この場合ほとんど問題が生じない。
逆のケースすなわち、要介護から要支援になった方は、認定が軽くなったことで落ち込まれたり、
リハビリなどやる気をなくしているという精神状態で、新しく担当させていただくことになる。

新しい方を担当する場合、たいていはゼロレベルから始まるのだけれど、認定が軽くなった方を
担当する場合は、マイナス1000mくらいから始めなくてはならない。
とにかく不満を吐き出してもらい、じっと聞くことから少しずつ信頼関係を作らなければならない。

今回のケースは、どうして要支援の判定が出たのかわからない。
要介護が当然というかたなのだ。
ご本人は、調査員に対する言葉づかいが悪かったと思い込んでおられる。
そんな馬鹿な話はないのだか、認定に翻弄されている人々はなんでも疑わざるをえない心境なのだ。
まさに疑心暗鬼。
そんな利用者さんを見るのは本当につらい。

そして、自分自身が行っている業務というものが、社会に必要なものかどうか、確信が持てなくなってしまう。
介護保険制度の不備の穴埋めでしかないのではないか。
多くの部分はそうに違いないだろう。
制度が仕事を作り、制度の不備がより多くの仕事を作る。

「消えた年金」と同じような無駄なことをしているように思える。

先週は相当悩んでしまった。
京都に帰ってつかの間の休息をとって新たな気分で岡山に帰って来たかったが、効果てきめんとはいかなかった。

※城南宮の梅と椿。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
訪問調査へのケアマネの立ち会いについて (どりーむ)
2010-03-01 23:48:31
岩清水様、お疲れ様です。
一応、昨年10月に調査方法が修正されたとはいえ、
一次判定のもととなるソフト自体は変更になっていないので、
やはり、軽度になる可能性が高いのでしょうか。

私は、基本、認定調査にはたちあわないようにしているのですが、
ここ2件ほど、どうしても立ち会いが必要な方がいらっしゃり、
立ち会いました。

どちらも、比較的若年で、ADLや認知機能の低下はなく、
むしろ、医療依存度の高いかたでした。
この「医療依存度の高さ」を、
認定調査員さんにどのようにわかっていただくかでも、
一次判定結果が異なって出るような気がしています。
(ADLや認知機能の低下がないことで、介護の手間以上に、介護度が軽く認定されてしまう)

もしかして、立ち会うケアマネによって、
現状に対しての訴え方が異なることで、
認定結果も左右されることになっているとすれば・・・と、
岩清水さまとは逆な面で、
私も、認定調査には複雑な思いをしております。
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一次判定。 (岩清水)
2010-03-02 21:43:40
どりーむさま
コメントありがとうございます。

調査にどう関わるか。
なかなか難しいですね。

一次判定の資料を見ると、区分変更申請も諦めざるをえないほど、
軽い数値になっていることが多いですね。
(調査方法の修正も結果からみれば×です)

今後、一人暮らしで要介護認定が出ることは難しいのでは
ないでしょうか。
最近、要介護から要支援に認定更新されて担当した方は一人暮らしが多いですね。
一人暮らしにまことに厳しい認定だと思われます。
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