
映画『異人たち』は全く予備知識なしに観ました。
観ようと思った理由はシネマクレールで一日3回上映しているということで映画博士と言われる館主さんのお薦めだから間違いないと思いました。
こちらが予告編です。
予告編でもお分かりのように主人公アダムスはゲイです。一人で本を書いています。
孤独ですがそれが彼の生き方でした。そうとしてしか生きれないのです。
高層のマンションに住んでいるのですが他の住人は1人だけです。ハリーです。
ハリーはアダムスがゲイであることに気がつき、部屋を訪問します。
当然アダムスは警戒しすぐに気を許しませんが次第に親密になっていきます。
アダムスが書いている本は自分自身の過去をことです。
取材のため「両親と住んでいた家」を訪問します。
ここから時間感覚が乱れていきます。
実家には両親が生きています(アダムスが12歳の時のままに)
実は両親は交通事故で死んでいるのです。
アダムスが12歳の時にです。
アダムスは母親に自分がゲイであることを告白します。
母親はうろたえます。30年前の人のように。
アダムスは当時すでに自らの男性性に違和感がありました。
それは両親からも否定されるものでした。
アダムスはすでに孤独でした。両親は心からの寄り添いが出来ていませんでした。
突然の死は、変わるかもしれない両親の思考を停止することになります。
この物語では幻想の中で両親も変わっていきます。
分かり合えるようになるのです。
映画を観ている現代の私たちもまだ両親と同じ考えを引きずっているように思えます。
この映画は薬物使用という問題も描いていくのですが、これは映画を観てください。
女性にも見ていただきたいのですがハードルが少し高いのです。
R15指定です。女性はやはり見に行きにくいといいます。
性描写+薬物使用がR指定になったのでしょうか。
R指定になると女性観客は少なくなってしまいますからね。今日もそうでした。
でも今は配信の時代ですから、パソコンでも観れるようになると思います。
私としては、同じく孤独を描いた「パーフェクト・デイ」より高評価です。
お読みいただきありがとうございました。