10月20日、京都シネマで『五香宮の猫』の本編後に監督による舞台あいさつということなので出かけました。
8時40分頃に京阪四条駅に着きました。
まだまだ人通りが少ない時間帯です。歩いているのは外国の観光者が中心です。
錦小路はまだ準備中のお店が多いのですが朝の散歩中の観光客がいます。
朝ごはんの店に外国人観光客がどんどん入っていきます。なるほど新しいモーニングですね。
京都シネマにやってきました。上映映画とスケジュールはこちら。
京都シネマは、座席指定制、3シアターです。入口でチケットのQRコードを読み込ませて入場します。
座席については、階段状にはなっていないため前席の人の頭が気になります。座席指定する場合に
頭に入れておく必要があります。天井高がないためですね。
『五香宮の猫』は、岡山県牛窓で撮影されたこと、岡山在住で監督夫妻に会う機会が多いことで
今年の早い時期から映画公開を楽しみにしていました。
春には欧米の映画祭の招待作品となって上映されていました。
当初は、「牛窓の猫の映画」という程度の情報でしたが、秋の公開が近づいてくると、やはり「想田監督の観察映画」の発展型だとわかってきました。
映画評もいろいろ出ているようですが先入観を持たないように読まないできました。
『五香宮の猫』は、牛窓の風景、海と港と街中と主役の猫たちと周りの人々の映画です。
古い港町ですから、家々も寄り添って人々も助け合って生きています。
岡山市内からも離れており、江戸時代からの伝統、しきたりが色濃く残っています。
(岡山市の近郊の村で育った私にはあまり経験のない濃さです)
その町にある五香宮社を維持するため掃除をし植物を育てる人々。
神社の前で釣りを楽しむ人々。釣れた小魚のおすそ分けを争う猫たち。
生活のストレスを癒すために訪れる町外の人。
猫が好きな人々、対して迷惑に思っている人々も少なからずおられる。
野良猫との共生のため、去勢手術を導入して効果も表れているけれど、ボランティアをしている人も悩んでいる。
みんな考えが違うけれど、そこはそれ棚上げして町の行事や寺や神社の行事をみんなで進めていく。
小さな社会で生きていく知恵がそこにある。
監督は、「野良猫様の多い街は良い街だ」という持論を持っている。
ニューヨークに27年暮らした夫婦にとっての町の人々への思いは映画の中では語られず、舞台挨拶の中で語られた(笑)。
単に猫の映画なら2時間は退屈なものになったかもしれない。
けれど熟練の監督は美しい自然と人々の営みを丁寧に映していく。
観客はみずからの心の奥に降りていくように導かれみんなの頭の中が忙しくなる。
監督にとっても楽しくもあり悩みも重なる映画作りだったのではないか。
前作から4年。
監督自ら「ときどき映画監督」状態というけれど、見事な結実。
見られたし。
劇場で猫様の本を購入しました。
とても素晴らしい本ですのでまたアップします。
お読みいただきありがとうございました。
ウクライナと中東の平和を!