岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

ALWAYSを観た。

2007-11-03 19:26:32 | 日本の仲間
といっても、テレビ放映での話し。
昭和33年をノスタルジーで描くとこうなるという映画。
建物や路地裏の風景も、モノクロ写真のままだ。

テレビが家庭に入って、集団就職が金の卵と言われていた。
東京タワーが復興の象徴として建築されていった。
そこには、つい十年余り前に戦争があったという雰囲気がある。

しかし、この年、岸内閣のもと、警察官職務執行法改正案が
国会に提出され、国民の怒りをかっていた。
戦前の警察国家の復活を危惧した国民は、戦後民主主義を
守るために広範な反対運動を行った。
これは、2年後の安保反対運動の前哨戦でもあった。

映画では、ノスタルジーの対象として、昭和を映しているが
今に続く戦後政治の大きな分岐点がこの年から始まった
ことも覚えておきたい。

そして、皇太子の婚約発表もあった。
これは続編では語られるのだろうと推測する。

願わくばではあるが、世の中の全体像が語られる映画に
なれば、単なる懐古物から踏み出すことができるのだけどね。

最新の画像もっと見る