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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

今、ファッションを考える。川久保玲さんの発言から。

2012-01-07 20:26:19 | 日本の仲間




川久保玲さんの発言は、朝日新聞1月7日付の記事より。
「コムデギャルソン」ブランドで世界のファッションをリードし続けている川久保玲さん。
インタビュー記事が掲載されることは珍しい。
1942年生れ。この年に生まれたデザイナーでは、朝のドラマ「カーネーション」のモデルとなった小篠綾子さんの三女、ミチコさんがいる。
お二人とも現役バリバリですね。

かつてデザイナー35歳説というのがあったが、単にファッションの歴史が浅かっただけの話。
コシノ3姉妹などに現役引退の文字はないのかもしれない。

話を川久保玲さんに戻そう。
発言を聴こう。
「すぐ着られる簡単な服で満足している人が増えています。そのことに何の疑問も抱かない」
「情熱や興奮、怒り、現状を打ち破ろうという意欲が弱まっている。そんな風潮に危惧を感じています」

玲さん変わっていない。

「1990年代あたりから、強いもの、新しいものを求めるムードがなくなったきました。それがどんどんひどくなってきて、特にここ5年ほどは業界はすっかり内向きになってしまった。そんな流れの中で、私は『どこかで見たことのあるようなものダメ』と自分自身を懸命に追い込んできました。ところがそれを理解して認めたり、着てみようと思ったりしてくれる人がだんだ減ってきたと肌で感じています」

本当のそうだと思う。クリエーターにとっては受難の時代だ。

「ファッションは非常に感覚的なものなので軽く見られがちですが、実は人間に必要な力を持っています。理屈やデータではなくて、何か大事なことを伝えて感じてもらう。アートとも違って、人が身に付けることで深い理解が生れます」

「はかないもの、泡のようなものだからこそ、今とても大切なことを伝えることができるのです」

最後の言葉はすべてのクリエーターいや人々が共有すべきものだと思います。

「はかないもの、泡のようなもの」とはファッションだけではない。

私たちの存在自体ではないだろうか。

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