岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

児島虎次郎美術館

2009-09-29 22:43:34 | 石井十次
児島虎次郎美術館は、旧倉敷紡績工場の建物を改装して作られています。
アイビースクエアの敷地内にあります。
実はいつも前を通過しながら、入ることのなかった美術館です。

とにかく目立ちません。
美術館に入ると、ほとんど見学者がいません。
係の男性が一人おられるだけです。

それだけにゆっくりと作品を観ることができます。
そして、彼の世界に圧倒されました。

今の私の力では、彼の絵画の世界を理解することができません。
しかし、彼の生き方とその成果である絵画を学んでみたいと思いました。

児島虎次郎の言葉。

石井父上が僕に対する遺言は
「君等夫妻誠心誠意大原家のために尽くせよ」

石井親子は大原家の巨額の財産を、福祉と絵画につぎ込むことで、大原家の名声を
確固たるものにしました。

「これ神命疑うことなかれ」は、十次が長女友(トモ)と虎次郎との縁談の際に
十次に聞こえた神の声といいます。

もちろん、神命は「十次の孤児院建設」、「虎次郎の西洋絵画の日本への紹介」にも
あったに違いありません。

虎次郎は、大原家のために尽くし抜いた末に病に倒れました。
その人生には圧倒されます。
まさに明治の人です。

※写真は児島虎次郎美術館。

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