「ビッグイシュー」を英国で立ち上げたジョン・バート氏は
日本スタッフが立ち上げたがっていた「日本版ビッグイシュー」の応援と
日本という国を知るために、2003年5月27日に初来日する。
この時に彼は、大阪・釜が崎あいりん地区と中の島公園の炊き出しを見学した。
彼は経済大国日本にこのような『風景』が存在することが信じられなかったようだ。
彼の目には涙があったという。
そして、炊き出しに整然と並ぶホームレスの人々を見て希望も見出していた。
私は、彼の姿に100年以上前に来日した若き宣教師たちの姿が重なった。
例えば、英国からは、日本のハンセン病者のために生涯を捧げたリデル女史。
米国からは、岡山に都市型セツルメントを設立したアダムス女史。
彼女たちは、当時の日本人の『風景』に涙し、そこにわが道を見出した。
その思いを、現在も共有した英国人がジョン・バート氏だった。
※『ビッグイシューの挑戦』より。
※津山線の踏切で。