
テレビでは「新型コロナウイルス」を報道の中心に据えてから3か月近くになりました。
国民はすでに1か月以上前から自粛疲れに陥っています。
そしてテレビ報道もゴールデンウイーク前に新型コロナウイルスの報道疲れが見えています。
新型コロナウイルス関連の報道や話題を毎日国内中心に繰り返しているだけではマンネリ化するのは当然です。
これもそれも何度も聞いた情報となってしまっています。
視聴者の学習の蓄積もびっくりするほどになっています。
ですから、政府のピント外れの対策などはすぐに見破られてしまっています。
そのことが理解できていない政府中枢は、迷走状態に陥っています。
政府の指示待ちだった自治体は連邦国のごとく自治国活動を進めるしかなくなっています。
厚労省が国民への影響力が低下しています。
文科省も同様です。
財務省も総務省も国交省も通産省もです。
中央官庁からの通達や通知で現場をコントロール
してきたのですが、今や陳腐なものになっています。
自治体は自らはできる施策を考え始め、国には資金以外は頼れないと感じています。
テレビ報道は、トピックス報道になっています。
総合的に、調査・分析・検証して番組を構成する力が足りません。
新聞ならもっとましだと希望を捨てていませんが、どうでしょう。
例えば、この新型コロナウイルスのパンデミックは文字通り世界すべての国と地域に係ることです。
報道はまったく追い切れていません。
世界の地域を細かく継続的に他局と連携して追っていかなければならないと思います。
こちらジョンズポプキンズ大のデータです。
日本の報道機関はこのデータを中心に置いています。
主要な国々の検査数、感染者数、死者数などです。
しかし、心配なのは、感染者数の少ないアフリカや中南米、アジアの国々です。
特にアフリカは検査数が極端に少ないながら
死者数は多くPCR検査の陽性率も非常に高いです。
日本でも大都市周辺から地方への感染の広がりが顕著ですが、
世界的にみれば欧米から周辺諸国へ、さらに中南米、アジア、アフリカへの移っていくと思われます。
現状から言えばこれはとても悲惨な事態に陥ると考えなければなりません。
そして、それは再び欧米や中国、日本に巡ってくると思われます。
時期はこの冬から来年となるかもしれません。
ワクチンができると楽観視できません。
ワクチン数は数十億人分必要です。
簡単な数字ではありません。
それまで、今は封じ込めに成功している韓国、台湾、ドイツなども国の封鎖を続けなければなりません。
もちろん、欧米や日本、中国も同様です。
一国単位で成功しても国の封鎖を解くことはできません。
そのような状態では、食料などの生産も落ち込み物流も滞ります。
弱い国から飢饉が始まり、その影響はすべての国に及びます。
夏になれば、ウイルスが自然にいなくなってしまうという甘い言葉も聞かれなくなりました。
クラスター追跡で抑え込めるという話も過去のものになりました。
食料もたっぷりある、という話もいつまで続くかわかりません。
たんぱく源も求めて海洋資源の取り合いが始まることでしょう。
限られた資源をどのように世界で分配し有効に消費するかを議論しなければならないときかもしれません。
こうしたことも報道は視野に入れておかなくてはならないと考えています。
お読みいただきありがとうございました。