北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

新世代道の駅?

2006-08-28 23:47:59 | Weblog
 職場の冷房は今週末までだとか。もう窓を開けた方が涼しいような気がしますが、冷房中は開窓は厳禁。夏もそろそろ終わりです。

【新世代道の駅】
 友人と話をしていて道の駅の話題になりました。なんでも札幌でも道の駅の建設について真剣に考え始めているのだそうです。

 道の駅は平成5年に制度が出来たもので、道路利用者のための休憩と地域振興を兼ねた施設として人気の高い施設です。

 設置は地元の市町村などが行う事として、駐車場、24時間365日使えるトイレ、公衆電話、地域情報案内施設を持つ事としています。そのうえで、道の駅として認定を受けると、道路管理者は道の駅を案内する看板を設置するということになっています。

 私は平成5年当時、まさにこの道の駅の制度が始まったときに担当をしていたもので、当時の北海道の道の駅はこの広い全道に14カ所でスタートをしたのでした。

 そこで道の駅に立ち寄る仕掛けとして、当時の部下のI君と共に「道の駅スタンプラリー」を始めたのですが、次第に人気が出てきて、今では道内のドライブ観光の楽しみとして多くの人が楽しんでくださっているようで、実に嬉しく思っています。

 今では観光ガイドブックでも道の駅ランキングなどを実施したり、道の駅が地域を代表する立ち寄り型観光施設として認知されるようにもなり、道の駅同士の切磋琢磨が試されていると言えそうです。

 道の駅の進化にはいくつかのステージがありました。第一世代の道の駅はトイレ休憩施設という位置づけで、既存の物産館などの施設のトイレを24時間化して道の駅としたものが多かったのです。
 そのため、都市に近すぎるとトイレ休憩をしてもらえず、利用者数に大きな開きが出ていました。

 第二世代は、道の駅を意識しながらもバブルの名残のような案外豪華な物産館施設が増えました。

 そして今は第三世代に突入して、単なる物産館から脱却して「コンテンツ主義」と言われるようになっています。コンテンツ主義とは極めて特徴のある施設展開をする事で、トイレ休憩のついでにお土産を買ってもらうのではなく、お土産や食事を目当てに多くのドライバーが立ち寄って来るという施設なのです。

 代表例が精米所を見せる事で地元の米に特化し、釜飯で有名になった「道の駅深川」や、豚丼が有名になった「しらぬか恋問」などです。

 しらぬか恋問などは、平成5年の発足14人衆の一員でもあるのですが、釧路市に近すぎるために一時は利用者が増えずに悩んでいたのです。しかしそれが名物豚丼で売り出して今では豚丼を食べるために立ち寄るお客さんが多いわけで、立地にかかわらず美味しいものや名の通ったお土産があればお客さんは立ち寄るということを立派に証明したものです。

 まさに他とは異なる独自性をアピールして、それが利用者に受け入れられれば栄えるという時代になったのです。

 さて、それではこれから先の道の駅はどうなるでしょうか。

 道の駅が賑わう反面、地域にとっての悩みは「道の駅だけは賑わうが、その賑わいがまちなかにつながっていかない」という声を多く聞きます。

 道の駅は大抵まちなかから離れた幹線道路沿いにあるためですが、ここには立ち止まる人たちをまちなかの賑わいにつなげる策が求められているようです。

 国土交通省ではミニ道の駅の構想を検討し始めているとか。

 これは、「24時間使えるトイレ」という、小さな町村にとっては厳しい条件を緩和して、簡便に設置しやすい施設をまちなかにつくるということをイメージしているようです。ただし、正規の道の駅があるところにだけ認めるべきだという議論もあるようで、ミニだけのただ乗りはだめなのだそうです。

 その議論の是非はともかくとして、これからは道の駅単体だけではなく、そこに立ち寄る利用者をまちなかに誘導して街中の賑わいにつなげるような成功事例に繋げるようなものなのかも知れません。

 今北海道内の道の駅は92カ所になり、「スタンプラリーの全駅制覇が大変になった」という声も聞かれますが、大変だからこそ楽しいとも言えそうです。

 スタンプを押すだけではなく、地域のことに思いを馳せるような旅をしてみたはいかがでしょうか。旅は安全に。スピードは控えめにお願いしますね。 

 ところで札幌の道の駅ってどこにつくるんでしょうかねえ、うーむ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする