昨年度の補正予算と今年度予算で発注した除雪車が次々に完成して配備先への納入が進んでいます。
わが北海道開発局では1031台の除雪車を保有していて、これを路線ごとに配備して、地域で除雪工事を請け負ってくれている業者さんに貸与して除雪をしてもらっています。
除雪等に使われる機材としては、除雪トラック、除雪ドーザ、グレーダー、ロータリー除雪者そして凍結防止剤散布車などの種類があります。皆さんも道路を走るライトグリーンの除雪車を見たことがあるでしょう。
が、エンジンを使って負荷の大きな作業をする車は、がんばって整備に力を尽くしてもやはり寿命があります。自家用車でも十年くらいでそろそろ買い替え時かな、と思いますが、除雪車は高価なのでできるだけ使いたいのですがそれでも十五年が一つの目安です。
納車してくれた製造業者さんは交換部品を十年は提供することを保障していますが、実際は十五年くらいはなんとかしてくれています。しかしそれ以降となると保守する義務もないため簡単に部品が手に入りにくくなります。
そうしたことを総合的に考えると、除雪機械は十五年くらいで新しい機会に更新するということが現実的です。
上記で述べた1031台の除雪車を十五年で割り算すると、一年で約70台となります。
昨年度末には補正予算があったので、除雪機械の更新台数は約80台認められ、老朽化に少し歯止めがかかり関係者は喜んだのですが、補正予算を除くと本来の更新のための年間予算はその半分ほどです。
なんとか適切な更新台数を確保してほしいと予算要求をしていますが、なかなか予算を増やすのは難しいのが現実です。
補正予算でそれまでの年間製造台数を大幅に超える受注を受けた業者さんたちは、既存のラインをフルに使って製造に当たってくれて、ようやくこの時期に完成品を道内各所の道路事務所に納車が終わったようです。
ハードな要求にこたえてくれた製造業者の皆さんに心から敬意を表したいと思います。
ところで、大変な残業続きで除雪車づくりをしてくれた業者さんたちですが、「雇用を増やして新しいラインを作ってはどうですか?」と水を向けても、「そこは将来の予算の推移がどうなるかをみないとなかなか雇用や投資は難しいですね」という返事。
補正予算でインフラ充実をしてそれが賃金の向上や雇用につながってくれるともっと経済指標も向上するのですが、やはり未来に対する期待感が高まってくれることが一番です。
峠では雪の便りが聞かれるようになりました。古い車が新車になったところはぜひ張り切って除雪作業に当たっていただきたいものです。