今回の稚内出張の目的地は、実は利尻島と礼文島。
島へ渡るのは4年ぶりかな。天気が最高で、穏やかな海をフェリーは滑るように走ってくれました。
まずは利尻島へ渡って視察などのお仕事ですが、ついでに事前に連絡をして利礼3町の首長さんと会う約束もしておきました。
皆さん、わたしが4年前に稚内にいた時とお変わりなく元気そうで何よりです。
最初は利尻町の保野町長さんにお会いしましたが、保野町長さんの地域の話題は、札幌からの移住者の話。
なんでも子供さんが5人いるご夫婦がこの春に札幌から利尻町に移住してきたのだそう。
ご主人は漁師さんの手伝いの仕事をしているそうですが、町では人口とともに子供が増えて大喜びだそう。
移住で漁師さんが増えるというのはありがたいですね。
地方創生ってそういうことなんだろうと思うのですが、どうしたら地方への移住者が増えるのか、なかなか答えはみつかりません。
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続いては利尻富士町の田村町長さんを訪問。
田村町長さんの悩みは、島の観光振興のこと。
昔の話ですが、稚内には豪華客船が停泊できるふ頭がなかった頃には、クルーズ船は利尻島の港に沖付けして乗船者が島によく渡ってきたものなのだそう。
「それが、全道がクルーズ観光振興だ、という話になって稚内港にもそういうふ頭が整備されたので、島に来ることが亡くなってしまって、ちょっと残念に思っています」
クルーズ観光振興のための港整備なんて良い話だとばかり思っていましたが、これもまた地域同士の『ポテンシャル向上競争』の側面があるのですね。
かたやで、利尻島には空港が整備されているものの礼文島はかつてあった800m滑走路の空港が現在は使われていない状況。
観光のためだけではなく、医療や買い物など日常生活に利便をもたらす交通インフラの維持・管理は難しいですね。
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最後は礼文島へ渡って小野町長さんとお話。
最近の話題は5月14日に北海道新聞にも掲載された、「礼文島で発見された縄文人のゲノム解析が進んだ」ということでした。
実は記事の中の復元された女性の像はすでに昨年までにはできたいたものですが、今回の話題のために、所有者である国立科学博物館から貸し出し希望があって現在梱包中。なので今回は見られませんでした。
今回は礼文島で出土して保存状態の良かった縄文人の歯のなかの血液からDNAが調べられて、いろいろなことがわかりそれを反映させたのが女性の顔の像でした。
こういうことが島をめぐるためのコンテンツになることを期待しています。
地元の話題は、地元に来なくちゃわかりませんね。