北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

そういう商売をするんだな ~ 老親の下に届いた健康食品の顛末

2024-12-27 22:45:23 | Weblog

 

 恒例の母親から「ちょっと…、手伝ってほしいんだけど」と電話が来ました。

 どうしたのかと思ったら、ある有名な健康食品会社から商品が家に届いたのだそう。

「それが、頼んだ覚えがないんだよ。それで送り先に電話で聞いてみたら、『お申し込みをいただいています。やり取りの録音もありますよ』って言うんだよ」と母。

 どうやら母が不在の時に、その食品会社から来た電話を父がとった模様で、あいまいに「はい、はい」と言った返事を良いように受け取って契約が了承されたものとして商品を送ってきたようなのです。

 母が会社に電話をしたところ、「録音がある」と言っていたものの、後から来た電話で「クーリングオフが可能ですから30日までに送り返していただければ結構です」という対応になったのだそう。

 ところが送り返すのでもその際に契約解除通知なるものを書いて同封しなくてはならないようで、「その書き方がよくわからない」というのが母の困りごとでした。

 実家を訪ねて送り付けてきた袋の中を見ると、一応形式に従って「クーリングオフをする場合」という紙が一枚入っていました。

 しかしそれは"ハガキで契約解除通知を行う場合"となっていて、封筒で商品を一緒に返す時にどうするかについてはちょっと迷うような書きぶりになっています。

 改めて私のほうからクーリングオフ担当の電話番号に電話をして、書き方について問い合わせました。

 すると「お客様のお申し出は、先日女性の方からお電話を頂いていて、クーリングオフの連絡を頂いていますので、あとは商品をお返しいただければ結構です」と言いながらも、「契約解除通知は同封してほしい」と言うので、やはり一筆書いて同封することになりました。

 何をどのように書くかを考えて母にそれを書かせて、封筒に入れたものを近くのコンビニにもっていって着払いで送り返しました。

 
 一応は事なきを得たのですが、認知症の年寄りに一方的に電話をして、強く断られなかったのを良いことに商品を送り付けるというビジネスがまかり通っていることに驚きました。

 周りに判断力のある身内がいれば、必要な手続きを行って契約の解除もできますが、そうでないような方が一人暮らしともなると、かなりの確率で言われるままに商品が届いて代金を支払っているところもあるのではないかと恐ろしくなりました。

 
 朝のラジオ番組でもしょっちゅうCMが流れるような有名健康食品会社で、もとより商品の購買者は年寄りが多いんだろうな、とうっすら予想は慕いましたが、(こういう商売なんだな)と裏が見えた感じ。

 法律的にはクーリングオフにも対応するし、その手続きの説明もちゃんと書かれていてルールから外れたことは一切ありません。

 しかし、その手続きのために時間と手間を取られ苦労をすることへの保証は全くなし。

 これから社会に判断力のないお年寄りが増えることになると、送り手側がルールさえ守っていればよい、と言う以上の消費者保護の体制が必要になりそうな気がします。

 不必要に会社を貶めるつもりはありませんが、事実だけを書き連ねました。

 恒例の親をお持ちの同世代の皆さんも、ご注意を。

コメント
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