北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

旅して故郷の良さを知る

2006-05-09 23:33:22 | Weblog
 今年はシラカバ花粉が飛び始めるのも遅れていたのですが、暖かくなってきてそろそろ少しずつ飛び始めているようです。
 通勤時間で外にいる間はマスクが手放せない季節の始まりです。


【台湾の土産話】
 知人のSさんがゴールデンウィーク中に台湾を旅行したのだそうで、何枚かの写真と共に土産話を聞かせてくれました。

 日本からの輸入食材も結構多くあって、値段は日本よりも高めなのだそうです。例えばカップヌードルが日本円相当で一個200円したり、りんごのフジが一個200円から300円していたりで、年間収入が同じくらいだとしても、随分お高い食材として売られているようです。

 なかでも北海道は一つのブランドで、ニュージーランド産のたまねぎが4個で200円くらいのところが北海道産では2個で同じくらいしています。

 北海道産の長芋という表示で売られているものが、箱には青森と書かれていてどこまでがブランド感覚で、どこからが本当の産地表示なのかが分かりづらいようです。

 もっとも我々も外来の物を貴重に思う感情は普通にあって、イタリアワインやフランスワインと聞いただけで、値段の高いのも良質の証拠と思ってしまいがちです。ブランドというのは強いものですね。

 北海道の名産、産物を売り物にしたければ、下手に外に出さずに地元へ食べに来てもらうような戦略をとるべきだ、という方もいます。

 それでこそ旅してくる意味が増すという意味では一理あるのでしょうけれど、本当に美味しいのかどうかを試す意味ではやはり外に出してみて、「これより地元ではなお美味しい」という期待感を煽るのも正解のような気がします。

 冷凍や保存技術の進歩のおかげで我々はどこにいても産地と同じような味が楽しめるような気になっています。

 しかし産地自身がその味わいを大事にしていなくては、地域の力に繋がっていかないのではないでしょうか。

 外がどれほど高く評価をしているかということを知るのは、自分に近すぎて見えなくなり、曇ってしまっている評価眼をくっきりと明るくするようです。

 旅の意味は、行く先の独特の文化や物事に触れる事が出来ると同時に、故郷の良さを改めて感じるところにあるようです。

 日本中が自分の住んでいる地域と同じという事は決してない、ということは、特に日本中が東京だと思いがちな霞ヶ関の皆さんや東京にいるオピニオンリーダーの皆さんにも知っていただきたい事です。

 地方はもっと自分たちの食でも文化でも情報を発信し続けなくてはなりませんね。

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2 コメント

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青森ブランド (たけし)
2006-05-10 01:01:11
掛川のたけしと申します、こんにちは。

台湾や中国では日本のリンゴ、とりわけ「ふじ」は高級ブランドとして扱われているようですね。深夜のTVで青森県の特産物を海外に売り出す番組をやってましたが、県の担当者が売り出す「モノ」を探すために青森県内を駆け回り、自分の目で、時には口で確かめる。それをアジアに売り出してしまうんですから、ちょっと驚きでした。

今までは、「どうせ売れないだろう…」とあきらめていたモノだって、ちゃんと情報を発信してあげれば、人は気がつくものなんですね。
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気付く目が必要 (管理人)
2006-05-12 00:39:27
 たけしさん、こんにちは。自分たちが何かを創っているという事は大変重要です。実体のないものは売れません。



 自分たちの産物に自信を持つ事も大事ですが、冷徹に市場を開拓する地道な努力も忘れてはなりません。調査や交渉、物流ルートの開拓なども必要です。



 夢だけではものは売れないのですね。でもがんばりましょう。



 
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