2月から始まった毎週土曜日受講の「介護職初任者研修」。
先週は休日でお休みだったのでこの日が講習の二日目。
今回は「介護における尊厳の保持、自立」「介護の基本」「介護・福祉サービスの理解と医療との連携」という項目についての講義を対面授業(スクーリング)で聴きました。
受講する前にこのコースの進め方についての説明があって、そこには「通信教育併用」というようなことがあって、(自宅でもできるなら楽なのかな)と思いきや、そうではありませんでした。
実は教科書の分量が膨大で、対面授業で触れられる130時間ではとてもすべてを網羅できないので、例えば第一章の第一節は授業で触れるけれど、第二節は自宅学習で教科書を見て勉強してください、ということ。
その理解度については、全体履修の途中で問題集が渡されてそれにマークシートで回答を提出することで確認するというやり方なのでした。
対面授業であれば随時質問もできるけれど、教科書だけなら分からないところも出て来そうですが、それはスクールに対して書面で質問ができるので、そうしたことを駆使しながら理解を深めようという授業スタイルです。
そして今回は全体の講義の中でも最も長い7コマをこなす一日。
まだまだ専門用語や独特の言い回しが身についていないので、いちいち(ん?それはなんだったけ?)と記憶をたどり、教科書の前のページを探して理解しようとすると頭が焼けてきますね(笑)。
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さて、この日の授業はまず「介護における尊厳の保持・自立支援」ということについて学びます。
そもそもこういう項目が用意されているという事は、しばしば介護サービスの利用者に対する尊厳という事が理解されていなかったり、あげくには虐待といった問題行動も散見されるということがあるのでしょう。
多くの現場ではそうしたことはないように思いますが、まずは常に立ち返るべき基本となる理念についての理解が必要です。
今日も女性の講師でしたが、私から「高齢の利用者への尊厳の保持とありますが、ともすると利用者からの介護者に対する暴力や介護者の人権が守られないようなことはありませんか」と質問してみました。
すると回答は、「そうなんです。男性のお年寄りに女性の介護者が体を触られるといった性暴力のようなこともあり得ます。そういうことに対しては、まず利用者と事前に『そうしたことがあるとサービスを中止する』というような書面を交わしますし、ひどいときには実際そういうこともあります。
ただ、そうなりそうなシーンを事前に察知して例えば複数で対応するとか、そうはさせない、というこちら側の防備ということもプロならば必要でしょう。私も現場にいたときはおっぱいにタオルを巻いてましたよ」というものでした。
理想は利用者への人権ということでも、対人サービスという極めて高度なスキルを求められる現場の事です。
「まずは相手やご家族との関係性を築いて信頼を得る、というこの能力が大切なんです」という言葉には、いずこも同じ『人間力』の問題が問われそうです。
(後半に続く)
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