今日は某官庁の係長研修で講師を務めました。
コロナウィルス蔓延防止期間中の研修と言うことで、普段ならば札幌の研修室に集まって開催されるところですが、昨年からリモートによるパソコン越しの講義になっています。
以前は大きな講義室に集まった人たちに話をして、そのスタイルに慣れていたのですが、今やパソコンに向かって話をするスタイルが定着しました。
パソコンでのリモート講義だとどういうことになるか。
デメリットだと思うのは、生講義ではないので講師の熱量が伝わりにくいように思うこと。
また直接的な触れ合いにならないので、話の内容は伝わったとしても講師個人の印象は薄れてしまうこともあるでしょう。
ただこのリモートスタイルでやり続けていると、逆にメリットも感じられるようになりました。
ひとつは、大部屋だと前に座っている人と後ろに座っている人で講師との距離が違うために感じられ方が変わると思うのが、リモートだと皆が直接画面で講師を見られるということ。
またネットの機能としてチャット機能があるので、受講者からの意見や質問をチャットで返してもらうこともできます。
今日の講義では、「観光で訪れてみたいまちはどこか、理由も添えてチャットで返してください」と言うと、みな素早く打ち込んでくれました。
何十人もの人の前で意見を述べたり手を上げたりするのは恥ずかしくて無理、という人でも画面の向こうの講師だけにチャットをするならやりやすいかもしれません。
このような双方のやり取りは、大会場での一斉講義では難しいことなので、講師としてはこの利点を生かせるような講義の仕方も開発してゆかないと行けないのでしょう。
でも講義が終わってから研修担当の方に、「だんだんリモート講義のやり方にも慣れてきましたよ」と言うと、「そうおっしゃっていただいているところを申し訳ないのですが、蔓延防止期間が終わればまた大教室での講義に戻すつもりですので、秋の研修もよろしくお願いします」と言われました。
まあそんなところでしょうね。
研修の一つの目的は、受講者同士の触れ合いと連帯を深めるということでもあるので、やはり「集まる」「出会う」「言葉を交わす」「仲良くなる」という意味は重たいのです。
さてさて、コロナで奪われたもの、培われたもの、新たな価値が見いだされたものなどは、ポストコロナの時代にどうなってゆくでしょう?
全くなかったものとして元に戻るとは思えないのですがね。
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