北海道で11時半ころにHBCラジオで放送されている「かねここうじのファミリートーク」という番組があります。
元々はアナウンサーや英語教師などをしていた金子さんですが、いつしか教育的番組のパーソナリティの比重が高くなりました。
この番組は、親子、家庭の問題について金子さんが独自の視点で様々なアドバイスをしてくれる10分ほどの番組ですが、私はいつもスマホのラジオで録音して聞いています。
その番組の今日の話題は、「小学生の子供がスマホが欲しい、とねだってきたらどうするか」というものでした。
金子さんは、「小学生の子供が何かをねだるときは、『周りは皆持っている、持っていないのは僕(私)だけだよ』と言って親にゆさぶりをかけるかもしれません。しかし深く考えずに買い与えてしまうと、子供はそれに夢中になり、親子の会話が激減したという家庭が少なくありません」と警鐘を鳴らします。
そうならないために、ということで金子さんは、この番組のお父さんリスナーの方からのメールを紹介して回答にしていました。
その手紙には、「私たち父親の間で、子供からスマホをねだられたらどうするか、ということが話題になりました。そのときに同僚の一人が、『子供にスマホを買い与えるのではなく、親がもう一台のスマホを買ってそれを"子供に貸し与える"のはどうか、と言ったので、それは良いアイディアだ、ということになりました。
親のものを貸し与えるのであれば、所有権は親にあるので、時間を制限することも、場合によっては取り上げることも理由付けがしっかりできるのです。
最近の親たちは、子供たちの権利を尊重しすぎて、指導力を発揮することが少なくなってしまったのではないか。
いろいろなものを子供に買い与える場合、そのことによる悪影響の責任は親にあると思うのです。だから所有権は親が持ち、子供と話し合って一定のルールを作ってそのルールのもとで貸し与えるようにすれば、難しいスマホの問題も何とかなるのではないか、と皆で考えたのです」とありました。
金子さんはこの考え方を「すばらしい、私も大賛成です」と大絶賛。
私も、「なるほど、そういう手があったか」とストンと腹落ちしました。
ものに対する"所有"と"使う権利"は分けて考えることで、全ての権利を相手に委ねてしまわずに影響力を行使することができるのです。
カーシェアでは、車を持たなくても少額の負担で自由に乗れるという権利を買うことがビジネスになります。
もしかしたら公共のインフラも、行政が全て持たなくても民間に持たせて管理を指せたうえで使う権利の分だけ経費を支払うという事があり得るかもしれません。
PFIやコンセッションなどと言う考えはにはいくつかのバリエーションがありますが、いずれも所有することと使うことを分けて考えることがポイントになっています。
様々な手法を駆使して、品質を落とさずに経費を安くするという工夫は常に必要です。
行政もどこまでが本当に行政としてやらなくてはならないことか、どこからは手放しても良いのではないか、という検討を進めて人口減少の時代に対応する準備をしてはいかがでしょうか。
しかし子供のスマホも、所有と使用権を分けるというのはグッドアイディアですね。
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