今年度二度目の都市計画学会北海道支部「都市地域セミナー」を開催しました。
従来この都市地域セミナーは、外部講師などを招いて専門的な話を聞き、意見交換をし、その話題を掘り下げるというのが一つの形でした。
またその際はセミナーの公開対象を会員のみならず広く一般市民にまで開放して、当学会の周知宣伝にも努めてきました。
ところで、こうしたイベントは確かに一定の形ではありましたが、一方で学会支部会員同士での意見交換ができていない、という声がありました。
特に、北海道支部では札幌に在住している会員が多く、それも年に一度の総会以外では互いに顔を合わせて意見を交わすという機会がほとんどありません。
そこで今回は、会員相互の意見交換と、特に札幌以外在住の会員の皆さんが、その地域でどんなことを感じているかということを中心に意見交換をしたいということで、会員のみ参加のクローズドな形で、しかも札幌の会場に集まったメンバーと、地方をオンラインで結ぶという、リアルとリモートのハイブリッドな形での開催としました。
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進め方として共通のテーマ設定が難しかったのですが、「観光をはじめとする交流をまちの活性化にどうつなげるか」ということにして、参加者がそれぞれ思うところを述べてから、自由な意見交換になりました。
会場には、一堂に会していながら一人一人の前にはZOOMのためのパソコンを持参していて、集団と個人のハイブリッドは不思議な感覚。
しかしいざやってみると、ネットの回線の力が十分ではなくて通信が時々途切れてしまいます。通信インフラを気にしながら進めるというのは議論に集中できないネガティブな条件でした。
またネットを介した声が、会場でのリアルな会話とタイムラグがあることから、ネットとリアルのどちらの声を聴いたらよいのか、などハイブリッド進行ならではの難しさも明らかになりました。
どうせネットを使うのなら、参加者は同じ会場には集まらないほうが良いみたいです。
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一方話の内容は、各地域にいる人たちの意識が高くて興味深い話題がぞくぞく提供され、また一人がむやみにしゃべりすぎることもなく、スムースな進行ができました。
個人的には人気番組「アメトーク」のなかの企画「立ちトーク」のような感じで、話題がどんどん移ってゆくのを面白く感じました。
観光で言うと、「今コロナのために移動できないが観光を求めている外国人たちは、訪問したい先の動画を漁るように見ているので、大いに発信すべき時ですよ」という話から、「しかし動画で発信する際には、長い動画は無用で、せいぜい1分で収まるような単位にしたほうが良い」とも。
楽しく観光のできる日を目指して、できることを地道にやっていきますか。
こういうオンラインサロン的な催しの可能性を感じました。
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