東京オペラシティコンサートホール
指揮:井上道義 東京交響楽団
武満徹:3つの映画音楽より
第1曲 映画『ホゼー・トレス』から「訓練と休息の音楽」
第3曲 映画『他人の顔』から「ワルツ」
井上道義:交響詩「鏡の眼」
エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 op.85
チェロ:上野通明
エルガー:南国にて op.50
昨日の土曜日、 オペラシティで井上道義さん&東響さんを聴いてまいりました。 ブラボーでした♪
本日は新潟で公演、ということで もう終わったかしらとtwitter を見てみたら 夕方からの公演だったのですね。 では先に昨日の感想ちょこっとだけ書いておきます。(明日以降追記します)
昨年、 みなとみらいホールでN響さんと道義さんの公演を見て以来、 東響さんと道義さんとの演奏を観てみたい! という気持ちがさらに強くなって、 そしたら今年のラインナップでオペラシティの公演があって、 楽しみにしていました。 しかも! マエストロ自作の交響詩が聴けるなんてラッキーです。
結論から先に。。 前半がほんとうに素晴らしくて、 わがままを言えば思い切って前半と後半を入れ替えてしまっていいんじゃないかと思うくらい、 武満徹の2曲と道義さんの交響詩が印象的でした。 この組み合わせで録音してたら良いなぁと思うほど。
そして、 前半も後半のエルガーも、 東響さんの見事な反応の良さに(やっぱり東響さんは楽しい!)と大満足でした。
タケミツの楽曲のスリリングかつ艶めかしい情感、、 道義さんの踊るような指揮にオケも見事に揺れて…
「鏡の眼」もこの楽団の演奏で聴くことが出来て良かった。 遠慮のないはじけるような演奏。 ダイナミズムと憂愁と、 西洋と日本と、 解放と孤独と、 いろんなものを感じました。 いつもながら思いきりの良い打楽器陣。 心臓の鼓動のような、 夢幻のような、 どう奏でているのか不思議な音色も聴かれました。
道義さんの思いのままの指揮に応える楽団、、 マエストロはどうお感じになったでしょう… 面白いように応えてくれる、と満足してくださったらいいなぁ…
ほんとうは だからこそこの交響詩で終わってマエストロを讃えることが出来たら良かったなぁ、なんて思っていたのです。
後半エルガー。 上野通明さんのチェロの音色はしっとり落ち着いているけれども、 音色のなかに若々しさがある。 このチェロ協奏曲はいろんな人の録音を聴いていて、 ジャクリーヌ・デュ・プレの最も有名な演奏などは聴いていると死にたくなってしまうので出来たらそんな悲痛な感じでは無いと良いなと思っていました。 この曲の明るい部分、 やっぱり若々しい音色というのもあるし、 なんだか道義さんが振るとエルガーもプロコフィエフのようななんだかバレエ音楽のような雰囲気になるのかしら…と。
ゆったりと左右に大きくうねる道義さんの指揮に、 見事にぴったりと連動している金管隊の揺れを見るのも、 じつに楽しかったです。
そういう楽団と指揮とが連動している楽しさは、 最後の「南国にて」で最高潮に。。 揺れる、ゆらぐ、、 うねる、踊る、、。 ゆらめく光と渡りくる風。。 この大きなうねりは… 海の波ではないな、と そう、風です。 すごくすごく風を感じました。
帰りにお友だちは (風と共に去りぬみたいだった!)と言っていて、 なるほど~ 笑。 私もなんだか映画音楽を聴いているような感じもして、 だから武満さんで始まって このエルガーにつながるのかな… とか。。
とにかく指揮者さんとオケが連動する楽しさをいっぱいに感じることが出来た、 大満足のプログラムでした。 最後に道義さんがコンマスのニキティンさんと肩を組むなんて素敵なシーンも見られて… ニキティンさんも笑顔、 うしろの楽団員さんも笑顔、、 マエストロも笑顔で、 とっても良かったです。
追加は 明日書けたら・・・
** 6/7 追記 **
新潟公演のあとの 井上道義さんのブログが更新されました。。 (不安が的中して…)公演のあと病院に即入院されてしまったとのこと・・・
https://www.michiyoshi-inoue.com/2023/06/_131.html#blog
オペラシティでのカーテンコール時に腰に手をあてていらしたのは、 ポースだったのか、 それとも腰が痛かったのかしら… と同行者と心配していたのです。。 でも憶測で書けないし、、 それで新潟公演の様子がわかるのを待っていたのです…
あぁ 早くマエストロの結石が全快されますように。 スケジュールが詰まっていてとてもとても心配でした。。 でもオペラシティの公演中はあんなに左右に大きく動いて、、 どんなに痛かったことでしょう…(涙)
追記するほどのことではありませんが 頭にあること、、 少しだけ書いておきましょう。。
今回のプログラムの武満徹の映画音楽 最初の「訓練と休息の音楽」、 会場でプログラムをいただいて読むまで この音楽が使われた映画『ホゼー・トレス』というのが ボクサーのドキュメンタリーだとういうのを知らずにいました。 前もって音楽だけ聴いていた時に 低音弦のビートがとてもスリリングでそれに重なるヴァイオリンは妖しく、、 次の部分では対照的にとてもエレガントに、、 武満さんはなんて素敵な音楽をつくるのだろう… と
実際に会場で聴いた時は 弦の響きやうねりがさらに増して、、 それで道義さんの動きなどから、、 (なるほどボクシングの音楽だったか…)と。。 ボクシングのトレーニングと休息の時間を音楽にあらわすなんて、、。 短いながらもじつにスリリングな時間でした。
『他人の顔』からの「ワルツ」は、 ずっと以前 石川セリさんの『翼〜武満徹ポップ・ソングス』というCDを持っていてそれで愛聴していて、、 あのなかで「ワルツ」はドイツ語の歌詞で歌われていて その印象がものすごく強くて、 だからなんとなく映画『愛の嵐』のようなダークな美しさも感じていて、、
いま検索したら(https://columbia.jp/artist-info/takemitsu/discography/COCY-78624.html)あのドイツ語の歌詞は ドイツ文学者岩淵達治さんの歌詞でした。 あのCDは他には谷川俊太郎さんの素晴らしい詩があり、、 武満さんの楽曲にそれらの詩がつけられたのは、 武満さんがセリさんに自分の楽曲を歌って欲しい、、と思われたのだと 確かCDで読んだような…
私はそんな風に 武満さんをポップスのほうから知ったので オーケストラで聴くのは初めてでした。 オーケストラの「ワルツ」も思いのほか音楽の揺れが大きくてドラマチックで、、 道義さんとオケの方々が一緒に大きく揺れていたのが 今も眼に残っています。。
道義さん作の「鏡の眼」 、、以前 別のタイトルがついていたものを動画で聴いて カッコいい曲だなぁ と思って楽しみにしていました。 私はクラシック素人なのでいろんな影響関係とかはわからないけれど、 上にも書いたような明と暗、 いろんな対極にある感情や世界観、、 そういうものが表現されていると思われて、 それを作曲者みずからの指示で東響さんのオケがどんな風に表現するか、、 それを見てみたいと思っていました。
、、 ほんとうはこの楽曲だけはオペラシティじゃなくて ミューザかサントリーホールで道義さんの指揮をしっかり見ながら聴いてみたかったなぁ。。 私は眼も耳も悪いので オペラシティの遠くからだとやっぱり指揮者さんの表情やオケの方たちの細かい動作とか見えなくて歯痒いのでした。 届いてくる音楽は素晴らしかった。 これは何の音? どこで弾いてるの? って思う部分がいっぱいだったけど…
この日は金管隊の思い切りの良さが際立っていたように思いました。 東響さんの打楽器隊はここのところ絶好調なのでこの日も胸のすくような爆発をみせてくれていましたし。。
タイトルにも書きましたけど、 やっぱり指揮者あってこそオケの皆さんが生命を得たように輝き歌い、 揺れ動き吼える、 そういう指揮とオケの一体感を見たいし感じたいのです。 指揮で煽ってもあんまり反応せずに実直な音色で、、 という楽団は私の好みではないし。。 だから東響さんで聴くことができて良かったです。
エルガーについて書く時間がなくなっちゃった。。
エルガーの楽曲としてどう演奏するのが正しいのかは私などには言えないですが、 さっきも書いたように指揮者が導くとおりに揺れ動き奏でるさまを存分に味わうことが出来ました。。 『南国にて(アラッシオ)』でのヴィオラの独奏美しかった!!
東響さんと道義マエストロとの共演はもう見られないのかしら… 来年もしまた観られたらいいな…
みっきーまんの結石が早くすっかり消失して 思い切り全身で指揮される姿が見られますように。。
ふれー ふれーー ♪
指揮:井上道義 東京交響楽団
武満徹:3つの映画音楽より
第1曲 映画『ホゼー・トレス』から「訓練と休息の音楽」
第3曲 映画『他人の顔』から「ワルツ」
井上道義:交響詩「鏡の眼」
エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 op.85
チェロ:上野通明
エルガー:南国にて op.50
昨日の土曜日、 オペラシティで井上道義さん&東響さんを聴いてまいりました。 ブラボーでした♪
本日は新潟で公演、ということで もう終わったかしらとtwitter を見てみたら 夕方からの公演だったのですね。 では先に昨日の感想ちょこっとだけ書いておきます。(明日以降追記します)
昨年、 みなとみらいホールでN響さんと道義さんの公演を見て以来、 東響さんと道義さんとの演奏を観てみたい! という気持ちがさらに強くなって、 そしたら今年のラインナップでオペラシティの公演があって、 楽しみにしていました。 しかも! マエストロ自作の交響詩が聴けるなんてラッキーです。
結論から先に。。 前半がほんとうに素晴らしくて、 わがままを言えば思い切って前半と後半を入れ替えてしまっていいんじゃないかと思うくらい、 武満徹の2曲と道義さんの交響詩が印象的でした。 この組み合わせで録音してたら良いなぁと思うほど。
そして、 前半も後半のエルガーも、 東響さんの見事な反応の良さに(やっぱり東響さんは楽しい!)と大満足でした。
タケミツの楽曲のスリリングかつ艶めかしい情感、、 道義さんの踊るような指揮にオケも見事に揺れて…
「鏡の眼」もこの楽団の演奏で聴くことが出来て良かった。 遠慮のないはじけるような演奏。 ダイナミズムと憂愁と、 西洋と日本と、 解放と孤独と、 いろんなものを感じました。 いつもながら思いきりの良い打楽器陣。 心臓の鼓動のような、 夢幻のような、 どう奏でているのか不思議な音色も聴かれました。
道義さんの思いのままの指揮に応える楽団、、 マエストロはどうお感じになったでしょう… 面白いように応えてくれる、と満足してくださったらいいなぁ…
ほんとうは だからこそこの交響詩で終わってマエストロを讃えることが出来たら良かったなぁ、なんて思っていたのです。
後半エルガー。 上野通明さんのチェロの音色はしっとり落ち着いているけれども、 音色のなかに若々しさがある。 このチェロ協奏曲はいろんな人の録音を聴いていて、 ジャクリーヌ・デュ・プレの最も有名な演奏などは聴いていると死にたくなってしまうので出来たらそんな悲痛な感じでは無いと良いなと思っていました。 この曲の明るい部分、 やっぱり若々しい音色というのもあるし、 なんだか道義さんが振るとエルガーもプロコフィエフのようななんだかバレエ音楽のような雰囲気になるのかしら…と。
ゆったりと左右に大きくうねる道義さんの指揮に、 見事にぴったりと連動している金管隊の揺れを見るのも、 じつに楽しかったです。
そういう楽団と指揮とが連動している楽しさは、 最後の「南国にて」で最高潮に。。 揺れる、ゆらぐ、、 うねる、踊る、、。 ゆらめく光と渡りくる風。。 この大きなうねりは… 海の波ではないな、と そう、風です。 すごくすごく風を感じました。
帰りにお友だちは (風と共に去りぬみたいだった!)と言っていて、 なるほど~ 笑。 私もなんだか映画音楽を聴いているような感じもして、 だから武満さんで始まって このエルガーにつながるのかな… とか。。
とにかく指揮者さんとオケが連動する楽しさをいっぱいに感じることが出来た、 大満足のプログラムでした。 最後に道義さんがコンマスのニキティンさんと肩を組むなんて素敵なシーンも見られて… ニキティンさんも笑顔、 うしろの楽団員さんも笑顔、、 マエストロも笑顔で、 とっても良かったです。
追加は 明日書けたら・・・
** 6/7 追記 **
新潟公演のあとの 井上道義さんのブログが更新されました。。 (不安が的中して…)公演のあと病院に即入院されてしまったとのこと・・・
https://www.michiyoshi-inoue.com/2023/06/_131.html#blog
オペラシティでのカーテンコール時に腰に手をあてていらしたのは、 ポースだったのか、 それとも腰が痛かったのかしら… と同行者と心配していたのです。。 でも憶測で書けないし、、 それで新潟公演の様子がわかるのを待っていたのです…
あぁ 早くマエストロの結石が全快されますように。 スケジュールが詰まっていてとてもとても心配でした。。 でもオペラシティの公演中はあんなに左右に大きく動いて、、 どんなに痛かったことでしょう…(涙)
追記するほどのことではありませんが 頭にあること、、 少しだけ書いておきましょう。。
今回のプログラムの武満徹の映画音楽 最初の「訓練と休息の音楽」、 会場でプログラムをいただいて読むまで この音楽が使われた映画『ホゼー・トレス』というのが ボクサーのドキュメンタリーだとういうのを知らずにいました。 前もって音楽だけ聴いていた時に 低音弦のビートがとてもスリリングでそれに重なるヴァイオリンは妖しく、、 次の部分では対照的にとてもエレガントに、、 武満さんはなんて素敵な音楽をつくるのだろう… と
実際に会場で聴いた時は 弦の響きやうねりがさらに増して、、 それで道義さんの動きなどから、、 (なるほどボクシングの音楽だったか…)と。。 ボクシングのトレーニングと休息の時間を音楽にあらわすなんて、、。 短いながらもじつにスリリングな時間でした。
『他人の顔』からの「ワルツ」は、 ずっと以前 石川セリさんの『翼〜武満徹ポップ・ソングス』というCDを持っていてそれで愛聴していて、、 あのなかで「ワルツ」はドイツ語の歌詞で歌われていて その印象がものすごく強くて、 だからなんとなく映画『愛の嵐』のようなダークな美しさも感じていて、、
いま検索したら(https://columbia.jp/artist-info/takemitsu/discography/COCY-78624.html)あのドイツ語の歌詞は ドイツ文学者岩淵達治さんの歌詞でした。 あのCDは他には谷川俊太郎さんの素晴らしい詩があり、、 武満さんの楽曲にそれらの詩がつけられたのは、 武満さんがセリさんに自分の楽曲を歌って欲しい、、と思われたのだと 確かCDで読んだような…
私はそんな風に 武満さんをポップスのほうから知ったので オーケストラで聴くのは初めてでした。 オーケストラの「ワルツ」も思いのほか音楽の揺れが大きくてドラマチックで、、 道義さんとオケの方々が一緒に大きく揺れていたのが 今も眼に残っています。。
道義さん作の「鏡の眼」 、、以前 別のタイトルがついていたものを動画で聴いて カッコいい曲だなぁ と思って楽しみにしていました。 私はクラシック素人なのでいろんな影響関係とかはわからないけれど、 上にも書いたような明と暗、 いろんな対極にある感情や世界観、、 そういうものが表現されていると思われて、 それを作曲者みずからの指示で東響さんのオケがどんな風に表現するか、、 それを見てみたいと思っていました。
、、 ほんとうはこの楽曲だけはオペラシティじゃなくて ミューザかサントリーホールで道義さんの指揮をしっかり見ながら聴いてみたかったなぁ。。 私は眼も耳も悪いので オペラシティの遠くからだとやっぱり指揮者さんの表情やオケの方たちの細かい動作とか見えなくて歯痒いのでした。 届いてくる音楽は素晴らしかった。 これは何の音? どこで弾いてるの? って思う部分がいっぱいだったけど…
この日は金管隊の思い切りの良さが際立っていたように思いました。 東響さんの打楽器隊はここのところ絶好調なのでこの日も胸のすくような爆発をみせてくれていましたし。。
タイトルにも書きましたけど、 やっぱり指揮者あってこそオケの皆さんが生命を得たように輝き歌い、 揺れ動き吼える、 そういう指揮とオケの一体感を見たいし感じたいのです。 指揮で煽ってもあんまり反応せずに実直な音色で、、 という楽団は私の好みではないし。。 だから東響さんで聴くことができて良かったです。
エルガーについて書く時間がなくなっちゃった。。
エルガーの楽曲としてどう演奏するのが正しいのかは私などには言えないですが、 さっきも書いたように指揮者が導くとおりに揺れ動き奏でるさまを存分に味わうことが出来ました。。 『南国にて(アラッシオ)』でのヴィオラの独奏美しかった!!
東響さんと道義マエストロとの共演はもう見られないのかしら… 来年もしまた観られたらいいな…
みっきーまんの結石が早くすっかり消失して 思い切り全身で指揮される姿が見られますように。。
ふれー ふれーー ♪