星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

夢見る頃を過ぎたんじゃなくて・・

2002-11-23 | …まつわる日もいろいろ
 現実を逃れたくて、夢幻や伝説の世界へ自分を連れて行こうとするのかと言えば、私の場合はそれは嘘。本当に現実が過酷なものであったら、夢見る余裕すらない。地を這うものとして自分の小さな家、小さな共同体、そこしか見なくなる。想像などというのは余りに虚しいものだから。。

妖精とか、神話の女神とか、ぜんぜん考える余地も無かった人間が、竪琴を奏でる女神に思いをめぐらせて、半人半獣のパーンはどんな暮らしをしてるのかしら、と空想できる。そのことを幸福だと思う。

 ロバート・プラントが自分が30年以上前に聴いていた歌を、50代も半ばになって歌っていることも、自分が表現したいものと表現できるものの間のギャップがそれだけの時間をかけて消えていったということなんだと思う。いつの日か表現したいもの、は、自分の中の酒樽の中でゆっくりゆっくり時を重ねていればいいね。

・・・なんて、かつてのコイツの口から出る言葉とは思えない・・? そうね、でも若き日にあがきつつ抉った穴なんて、きちんとその時代に置いてけぼりにすればいいのさ。