今日は所用のためにあちらこちらへ出掛けなければならなかったのですが、自分の住む街の、ふと通り抜けた路地に、ジャスミンの香りがみずみずしくあふれていました。余裕のない早足の自分を、栗の木やジャスミンの湿度ある香りがふいに呼び止めます。雨の近づく大気、灰色の空、とりとめのない街の色の中で、緑は呼吸して鮮やかになり、この国が雨の多い鬱蒼とした森の国だったことを思い出させてくれます。私を呼び止める香りは、森の精霊の声なのでしょう。ほら、きりきりしないで、あわてないで、少し話をしていかないか・・? 昨夜の雨は聞いたかい・・? 雨は降り出しの時が肝心なんだよ・・・などと葉っぱの蔭で。
そんなことで思い出して、今夜はジョン・ケイルの「fragments of a rainy season」を聴いてみました。
そんなことで思い出して、今夜はジョン・ケイルの「fragments of a rainy season」を聴いてみました。