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星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
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PMFオーケストラ東京公演@サントリーホール

2018-08-03 | LIVEにまつわるあれこれ
PMFオーケストラ東京公演 ― 世界の若手音楽家を育てる国際教育音楽祭

PMFオーケストラとは、 オーディションで選ばれた18歳~29歳の若手演奏家さん達が 今年は札幌に集まり7月から指導とリハを重ねて 最後にその成果をコンサートで披露してくださる という音楽祭。
https://www.pmf.or.jp/jp/2018/

その最終公演、 「ゲルギエフ、マーラーを振る」という東京公演に行って来ました♪ 私にとっては 初めての 念願の ワレリー・ゲルギエフさんの指揮‼ 




もちろん ゲルギエフさんの指揮がしっかり見える ステージ後方席を選びました。。 お値段のことを言うのは品が無いかもしれませんけど、、 サントリーホールのP席は私でも手が出せる しかも指揮者さんの様子をずっと見ていられる大変うれしい席。 音のバランスでは正面から鑑賞したほうが良いのでしょうけど、、 私が見たいのは指揮者さんの様子と その指示にオケの皆さんがどう反応するか そういうのを間近で見られるのがすごい楽しみなので、 今まで見た ウルバンスキ君も ノットさんも ステージ後方から。

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ウチにマーラーの7番のCD、 ゲルギエフさんのと アバドさんのがあったのですよね、、(さっき知りました・笑) でもゲルギエフさんのは聴いた記憶無し…

予習には(また付け焼刃的に) アバド、 ブーレーズ、 ハイティンク、 バーンスタイン、、と いろいろ聴いてみたんですけど マーラー7番… 理解不能。。 マーラーっぽい所も確かにあるけれど、 この曲は 壮大なの? 重いの? 軽いの? 陰鬱なの? 明るいの? 全部当て嵌まらず全部当て嵌まる… 全然わからない… とにかく《とっちらかった曲》だなぁ… と。

、、でも 私に理解不能なのはそれで良かったみたいです。。 プログラムにも 「破天荒な内容で、1908年の初演当時は理解不可能とさえ評された」って書いてありました、、 本当にめまぐるしく色んな要素が出る第一楽章、 ウィンナワルツのように優雅かと思いきややっぱり一筋縄ではいかない第三楽章、、 最後の第五楽章は 聴いた指揮者さんそれぞれ全部が 全然違う速さで全然違う雰囲気で 結局ゲルギエフさんがどんな風に振るのか さっぱり掴めず、、 でも 若手さんの教育プログラムだからこそ こんなよくわからない曲をやらせるのかな… とか思いつつ とっても楽しみに出掛けました。。

、、 ほんと 行って良かったです。
今 やっとウチにあったゲルギエフさんのロンドンシンフォニーのマーラー7番を聴いてますが、、 やっぱりその場で聴く音って最高ですね。。 そして若手さん達が ゲルギエフさんのあの指のひらひらと竹串棒の動きに喰らいついていく様子がなんともエネルギッシュで若々しくて、、 特に金管、 木管、 打楽器さん達にぴっぴっ、、と 細かく的確な指示を出すのに応える様子がほんと素晴らしかったです。 音も若々しくてヘンな遠慮など無くて。。

曲目は

ヴェルディ:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲

バーンスタイン:ハリル


≪休憩≫
 
マーラー:交響曲 第7番 ホ短調


バーンステインの「ハリル」は、 フルートのソリストさんが美しい そしてちょっと尺八のような幽玄な音色も奏でつつ、 後半は様々な打楽器さん(銅鑼もあった)達との競演の盛り上がりが楽しかったです。 もう一度聴きたい♪

マーラーの7番は、、 やっぱり生音で聴いたせいか 予習の誰よりも輪郭がはっきりしていました。 第一楽章の《とっちらかり》ぶりも生き生きと (あぁやっぱりとっちらかった曲なんだなぁ)と、、 《夜の歌》と題されている第2、第4楽章はゆったりと、、 各パートさんへゲルギエフさんのあのギロっとした眼と竹串がぴっと動くたび、 本当にそのパートさんの音がぴゅん!と引き立つから凄い。。
トランペットさんも上手かったなぁ、、 あんなキラキラした音は若いからこそなのかも。。

そしてそして第4楽章から間髪入れず凄いスピードで始まった第5楽章…!! 怒涛の超速に思わず吹き出しそうになって、 慌ててタオルで口を押えました。。 (なんじゃこりゃぁ…‼) CDのロンドンシンフォニーでさえもう少し溜めが入っているのに、 どこまでついて来れるかまるで試してるみたいな超速。。 全体の音的には崩れるぎりぎりの感じもあり、、 でも懸命に喰らいついていくオケと なんだか絶対にいけるという確信を持って進んでいくようなゲルギエフさんの目力。
もうティンパニーさん雷神のよう… そして大概の交響曲ではそんなに忙しくないパーカッションさんがもう、もう、、3種類くらいの楽器を次々持ち替え必死。。
最後の盛り上がりはもう少し溜めてもいいんじゃないかと、、 (CD位には)、、 今では思うけれども そんなこと思うヒマも無いほど 全力で駆け抜けたフィナーレでした。。 その瞬間、 (すげーーー)という心の声と共に割れるような拍手、、 

ほんとうに素敵でした。。 終わった後のゲルギエフさんの笑顔や、 最後にみんなで隣同士抱き合って笑顔で健闘を称え合う演奏者の方々、、、 ほんとやり切った夏! っていう感じで 良いものが見れたなぁ、、と思います。

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どんな席でもいいからその場で会場の興奮を一緒に感じたい…と思うロックコンサートもあるにはあるけれど、、 今や来日アーティストのチケット代もどんどん上がっていくばかりだし、、 やっぱり演奏者の様子が見れてこその ライヴだし。。

クラシックコンサートのP席の魅力にどんどんハマり込んでしまいそうです。。 会場で重いほど配られる今後の演奏会のチラシを見るのも楽しいし、、 早速また秋の予定を入れてしまいました。。 また新しい指揮者さんとオーケストラ。
、、ゲルギエフさんの交響楽団の指揮は P席でもなかなか手が出ないし あっという間に完売してしまうので、、 またいつの日か行けるのを期待しましょう。。

、、あ そうそう。。 
ゲルギエフさんといえば、 何も持たず両手でひらひら指揮をするか、 短い爪楊枝のような指揮棒を持つか、というのが有名ですが、、 あれって 本当に爪楊枝とか、 焼き鳥の串だったんですね。。
今回の竹串は… 見た感じ 1曲目―串カツ、 2曲目―焼き鳥、 3曲目―串団子、、 みたいな長さに見えたんですけど… 

twitter でゲルギエフさんの検索をすると竹串の写真もいっぱい、、笑
(海外公演では 竹串どうやって調達するのかしら…)

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火星と百日紅

、、 火星 見えましたか…?


あまりに暑い日が長くつづいてちょっと弱り気味です… でも西日本はもっと大変、、


、、 せめて睡眠と栄養はたっぷりと…  元気を取り戻しましょう。。