星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

今年の…

2024-12-16 | …まつわる日もいろいろ
快晴の東京です。 
朝は冷え込むようになりましたね、、 あんなに暑かったのに、 寒いから大根キムチ鍋ね… なんて季節がちゃんと来るとは… 煮込み料理が美味しい日々ですね…笑

今年もあと2週間ちょっと。。 どんな一年でしたか…?

12月になって、 今年の一字を考えるようになっていました。 昨年はこんな感じでしたね…(>>

「継」、、 今年一年 無事に繋いできました。。 無事、という文字のとおりに「なにごともなく」「こともなげに」日々を過ごしてきたわけではないと思うけれども、 振り返ればなんと速い一年だったかと思うほど 大過なく、つまりは無事に今日になったということです。

それでは… 今年の一字

  「生」

、、いきる? そんなあたりまえの漢字…? ええ、いきる。 それが第一の意味。

『生き延びるために芸術は必要か』という森村泰昌さんの本のことを書いたのは今年の6月でした。 あのときはパンデミックを振り返り、「不要不急」が叫ばれていた頃の「芸術とは…」必要か否か、、ということが主題でした。 自分が生きていくために、芸術は(文学や音楽も)どんな意味をもつのか、ということも含めて。。

そして長い夏を経てまだ強烈な残暑のつづいていた10月初め。 病院の診察で「再手術を受けるか否か」という話を先生として、、、 まさに 「生き延びるために再手術は必要か」という問いに自ら答えなくちゃならなくなって

生き延びるために、 今の私に必要なのは、、 手術にかける数カ月そして再び家に帰って(帰れれば、の話…)やり直すためのさらに何カ月かの空白の時間なのか、、 それとも 現在の続きにある穏やかな時間か、、 その答えはもう考えるまでも無かった…

「生」、、 それは単に生きている生命だけでは足りない。 「生活」であり私の「人生」というものでなくてはならないから。。

そして「生」とは、、 「なま」という意味でもありますね。。 そうです、 今年はたくさんの「生演奏」にも触れることが出来ました。 LIVEは生きることでもあるし、 ライヴでもあるんですもの。 今年も、1月のソヒエフさん指揮の公演から先月のネルソンスさんウィーンフィル、そしてカプワさん指揮の日フィルまで、 たくさんの公演に足を運びました。

ウィーンフィルの時に書きましたが、 音楽ホールの空間のなかで楽器が演奏されている、というそういう感覚ではなくて、 音楽という美がその場に魔法のように「出現する」という驚き、、 そう「生まれる・発生する」という意味での「生」もまた、 今年の私に限りない力を与えてくれました。

生まれては消えていく「音」の一生。。 そんなはかない幻のようなものなのに、 その美しさに震え、 涙し、 勇気づけられ、 そして消え去った後も記憶に胸に刻まれる、、けれどけっして再現できないもの。。 それはLIVEという「なま」の体験だから。。

「音」と書きましたけれど 「歌声」も同じ。。 「声」の旧字体は「聲」、、 下に「耳」という字が入っていますね、、 「声」はそれがとどく「耳」があってこそ、の音(おと)。 耳をもつ生きた相手がその場にいてこその「声」の一生。

この「生き生きとした」なまの公演への願望は、 また来年にもつづいていくことでしょう。 私を生き生きと力づけてくれるように。。 

さらにもう一つの「生」は、 「学び手」という「生」、、 学生、書生のことですね。 生涯、 学び手であろうとするちいさな努力、、 これも来年も続けていきましょう 少しずつすこしずつ。。 

というわけで 今年は 「生」。 もうちょっとしたら ゆっくりと美味しい「生一本」をいただけるお休みがくるかしら…? それも楽しみに・・・

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さきほど検索したら 「Nobel Prize Concert 2024」の模様がオフィシャルで観られるようになっていました。 今年は ペトル・ポペルカさんの指揮ですって。 嬉しいです。


これから年の瀬への慌ただしい日々も、 美しい音楽とともに…



元気に駈けぬけていきましょうね… ☆彡