カール・テオドア・ドライヤー監督の遺作。
正面きった長回しでほとんど不動のまま台詞を喋る役者をえんえんと写し続ける演出。芝居の缶詰めのようで、不思議と飽きない。もっとも、以前字幕なしで見た時はまったく理解不能だったが。
ストーリーだけ見たら、愛した男が全部仕事や別の女に興味がいってしまって報われることはないがそれでも「愛がすべて」と墓碑銘に刻ませる女という、ごく単純な話。が、作品とすると異様なくらい厳密な格調と、それと裏腹の肉感をもっているのだから不思議。
フラッシュバックや公園のシーンの白いハレーションが、「裁かるるジャンヌ」の白い壁などにも通じるいかにもドライヤーの感覚。
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正面きった長回しでほとんど不動のまま台詞を喋る役者をえんえんと写し続ける演出。芝居の缶詰めのようで、不思議と飽きない。もっとも、以前字幕なしで見た時はまったく理解不能だったが。
ストーリーだけ見たら、愛した男が全部仕事や別の女に興味がいってしまって報われることはないがそれでも「愛がすべて」と墓碑銘に刻ませる女という、ごく単純な話。が、作品とすると異様なくらい厳密な格調と、それと裏腹の肉感をもっているのだから不思議。
フラッシュバックや公園のシーンの白いハレーションが、「裁かるるジャンヌ」の白い壁などにも通じるいかにもドライヤーの感覚。
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