prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「隣人13号」

2005年04月22日 | 映画
オープニング、小学生の悪ガキ3人が同級生を押さえて顔に硫酸をかけるが、こういう人間以前の連中がやる悪ふざけをもろに描くことが、何を表現することになるのだろう。
作品(といえるのか)自体が、公共の場で躾の悪いガキの悪ふざけを見せられるのと変わるところはなく、常識=common sense(共通感覚)、つまりはヒトがあがれる共通の土俵を持っていない人外の行動を見て、人間が感じるべき何物もない。

気弱な主人公の中から凶暴なもう一人の自分が出てくるというお話のつもりのようだが、もともとありもしないない自分がいくら出てこようと、知ったことか。

それをまたモノモノしく押し付けがましい色と音響で塗りたくっていく、ガキが銃をふりまわしているみたいな、機械的に力だけ奇形的にボリュームアップした、精神年齢十二歳映画。
(☆)



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