バカが作った映画。
「世の中には三通りの人間がいる。金持ちと貧乏人とその中間」というラストの台詞も気のきかないものだが、その「貧乏人」代表で出てくるアフガニスタンの子供たちのところに作中であちこち行き来した多量のドル札が届けられてそれを紙吹雪みたいに飛ばす、というところでふざけるな、何のつもりだと思った。
アメリカ的無神経と傲慢を通り越して、バカである。
見ていて、北京ダックになった気分になる。とにかく観客が消化できるかどうかもおかまいなく、やたら大量の色と動きと音響を詰め込んでくる。「ナチュラル・ボーン・キラーズ」以来最もヴィジュアルというものを勘違いした映画。
笠原和夫は「映像というものは、本当はスクリーンではなく観客の心の中に結ばれるもの」と言ったが、この作り手はその観客の心というものを無視しきっている。
それで何を描いているかと言うと、基本的には金持ちのお嬢さんがそれに飽き足らないでバウンティ・ハンターというハードな世界に飛び込んで、だからといって何を得るわけでも感じるわけでもないという、人間というより金と物と情報とが通過させて消化する管を描いているみたいな代物。
まあ、現代の先進国の生活がそれに近くなっているのは事実だが、そんなもの改めて見せてどうすんだ。
(☆☆)
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「世の中には三通りの人間がいる。金持ちと貧乏人とその中間」というラストの台詞も気のきかないものだが、その「貧乏人」代表で出てくるアフガニスタンの子供たちのところに作中であちこち行き来した多量のドル札が届けられてそれを紙吹雪みたいに飛ばす、というところでふざけるな、何のつもりだと思った。
アメリカ的無神経と傲慢を通り越して、バカである。
見ていて、北京ダックになった気分になる。とにかく観客が消化できるかどうかもおかまいなく、やたら大量の色と動きと音響を詰め込んでくる。「ナチュラル・ボーン・キラーズ」以来最もヴィジュアルというものを勘違いした映画。
笠原和夫は「映像というものは、本当はスクリーンではなく観客の心の中に結ばれるもの」と言ったが、この作り手はその観客の心というものを無視しきっている。
それで何を描いているかと言うと、基本的には金持ちのお嬢さんがそれに飽き足らないでバウンティ・ハンターというハードな世界に飛び込んで、だからといって何を得るわけでも感じるわけでもないという、人間というより金と物と情報とが通過させて消化する管を描いているみたいな代物。
まあ、現代の先進国の生活がそれに近くなっているのは事実だが、そんなもの改めて見せてどうすんだ。
(☆☆)
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