生前の伊丹十三が、常連出演者だった津川雅彦に「あんたも監督してみなよ」と言っていたことがあった。
それが実現したわけだが、モチーフとしては同じ「お葬式」。伊丹が監督としては二代目だけれど、津川ならぬマキノ雅彦は三代目ということになる。
本来不謹慎な話なのだが、お祭りの一種として華やかに見せてよく笑わせるところや、死者の目みたいなアングルでぐるりを取り囲んだ通夜の客を下から見上げた画面なども共通している。
漢文の返り点みたいな構成で死んだ人間が回想で何度でも蘇ってくるわけだし、死体にかんかんのうを躍らせても陰にこもった感じはない。
木村佳乃がおそ×を見せるところで、スカートの裾をちょっと噛んだりする動作のつけ方はなるほど叔父マキノ雅弘譲りというか、芝居の「型」から入る芸人一家出身らしい演出。藤純子だったか、男を待っている芝居で足の親指で「の」の字を書かせて艶っぽさを出した、という例に近いみたい。
酒を飲みすぎていつもお腹がゆるいというあたり、原作の中島らも自身の姿がうかがえるよう。
下ネタだらけと聞いていて実際そうだけれど、キャスティングのせいか思ったほど関西色が強くない。
(☆☆☆★★)
寝ずの番 - goo 映画
それが実現したわけだが、モチーフとしては同じ「お葬式」。伊丹が監督としては二代目だけれど、津川ならぬマキノ雅彦は三代目ということになる。
本来不謹慎な話なのだが、お祭りの一種として華やかに見せてよく笑わせるところや、死者の目みたいなアングルでぐるりを取り囲んだ通夜の客を下から見上げた画面なども共通している。
漢文の返り点みたいな構成で死んだ人間が回想で何度でも蘇ってくるわけだし、死体にかんかんのうを躍らせても陰にこもった感じはない。
木村佳乃がおそ×を見せるところで、スカートの裾をちょっと噛んだりする動作のつけ方はなるほど叔父マキノ雅弘譲りというか、芝居の「型」から入る芸人一家出身らしい演出。藤純子だったか、男を待っている芝居で足の親指で「の」の字を書かせて艶っぽさを出した、という例に近いみたい。
酒を飲みすぎていつもお腹がゆるいというあたり、原作の中島らも自身の姿がうかがえるよう。
下ネタだらけと聞いていて実際そうだけれど、キャスティングのせいか思ったほど関西色が強くない。
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