公開当時からマイケル・コルレオーネの娘役ソフィア・コッポラの芝居の評判は悪かったけれど、監督として才女気取りの作品を発表するようになったもので、ますます見ていてひっかかる。
クライマックスの「カヴァレリーア・ルスティカーナ」(田舎の騎士道、という意味)の舞台上の女が黒いケープを頭からかぶるのだが、舞台が終わって娘が殺された後、タリア・シャイアが同じようにケープを頭からかぶる。冒頭の叙勲式でマイケルは二級騎士の称号を受けるのだが、舞台と現実とを微妙に意味を重ねているのはわかるが、どういう意味かまでは勉強不足でわからない。
ロバート・デュバルのトム・ヘイゲンが抜けているのはやはり苦しい。当初のストーリーだとトムが殺されて、いやでもまた裏世界に戻っていかざるを得なくなるという予定だった(やたらと色んなプランがあったので、そのひとつに過ぎないが)らしいけれど、死んだ設定にはなっているのね。