prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

神韻芸術団

2009年02月11日 | Weblog
タダ券もらって行ったのだが、オープニングで引いた。
幸福の科学がスポンサーになった映画「太陽の法」の予告編やポスター、本のカバーなどをいくつも見ているのだが、黄色っぽい色彩といい、でかい太陽を中央にでんと置いてまわりに妙に整然と人が配置されたデザインといい、すごく通俗的な格好をした仏がぞろぞろと現れるところといい、なんかあれとセンスが似ているのだ。これは法輪功絡みらしいのだが、カミサマ関係はセンスが似るものらしい。

しきりと中国五千年(いくらなんでもサバ読みすぎ)を強調して、その割りにこちらが知らないアイテムというのが一向に出てこない。李白とか孫悟空とか有名どころばかりで、MCが中国の大詩人は次のうち誰でしょう、1 北原白秋 2 李白 3 シェークスピア という寒いジョークを飛ばすのにも参った。それに、聞きかじりだが中国文明は「神」より「天」を至上とするものではないのかなあ。
ひとつ出し物が終わるといちいち幕を下ろしてMCが現れてつなぐという構成も平板そのもの。

中国の伝統芸能というから、京劇みたいなものかと期待したのだが、あのトンボを切るとき重力がなくなるような人間離れした技には及ぶべくもない。京劇や雑技団の技に比べたら、木戸銭とれなかったら食いっぱぐれるという迫力のない芸と写る。

法輪功が中国共産党に弾圧されているのは許しがたいことには違いないが、だからといって「味方」しましょうかというと、これ見ると二の足を踏む。

帰りに、会場の外ですごい剣幕のおばさん(男かと思った)がチラシをまこうとして警備員に制止されていた。何事だか知らないが、触らぬ神に祟りなし的直感がひしひしとする。考えてみると、公演がもう近いのに、駅でチラシを配っていたところからして、変。