当たり前だが、アフガンのアフガニスタン人が英語をしゃべっていないのは製作態度として立派。
凧上げのシーンはCGなのだろうが、自然な感じをうまく出した。
異国に生きる苦労と、贖えない罪を贖おうとする苦難の旅とが重なる前半は重厚だが、後半性急な感じになるのと、実はと明かされる主人公二人の関係が作りすぎに見えるのは時間に制限のある映画の限界か。
ないものねだりをすると、主人公たちの苦難が作り手の苦難になっておらず、ややひとごとの観があるのは否めない。
なんでも映画に出演した少年が役の上とはいえレイプされたというのがわかるとただでは済まない、殺されるかもしれないというので公開中止を訴えられたドリームワークスが身元を引き受けてアメリカに渡らせたとのこと。映画だからというのはイスラム原理主義のもとでは通用しないのね。
アフガンでもスティーヴ・マックイーンが人気あったのがわかる。
(☆☆☆★)