prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「96時間」

2009年09月06日 | 映画
基本パターンは、ほとんどシュワルツェネッガーの「コマンドー」で、娘を救い出すためだったら父ちゃんはいくら死体の山を築いてもいいし、父ちゃんのまあ強いこと強いこと。見せ場はふんだんなので、およそ飽きさせない。

前半の情報員としての経験を生かして、異郷のパリで娘の足取りを追うさまざまな「手」はきめ細かい面白さがあるけれど、そのうちだんだん力任せの捜査になる。なんか、パリには悪者しかいないのか、という感じすらしてくる。
もともとパリは異邦人の多い場所ではあるだろうけれど、ばたばた殺される悪者の大半が白人以外であることには、注意しておく必要があるだろう。

演出は相当に荒っぽく、早い話、何度も主人公の娘らしき若い女の顔を確かめるところがあるのだけれど、麻薬漬けにされていることも多いので、娘なのかどうなのか一目でわかるというわけにいかない。
ちょっと古傷をつけるとかしておいたら、父親がその古傷をつけたのを気にかけているとか、人身売買する金持ちが「傷物」を妙に珍重したりする味付けとかできたと思うのだが。
(☆☆☆★)


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