老いても煩悩まみれなのは登場人物だけでなく、作り手であるウディ・アレン自身にもいえることだろう。年取った分、生臭くなった感すらある。若いグラマー美人に対する執着など、谷崎潤一郎ばり。
「重罪と軽罪」ではないが、さまざまな罪に対する感覚があちこちにはりめぐらされている。
老母がインチキ占い師にはまるあたり、相当に不気味。インチキだから怖いという以上に死者でさえ絶対的なものではないのがさりげなく怖い。
「ミッドナイト・イン・パリ」だとパリの街の魅力というのを強調していたし、ニューヨークを舞台にした一連の作品はいうまでもないが、イギリスが舞台になるとどこかよそよそしくなる。
撮影はハンガリー出身の大ベテラン(1930年生まれ!)のヴィルモス・スィグモンド(前はジグモンドと表記されていた)。さりげなくゴージャスな色彩。
「ディア・ハンター」「脱出」ほかアメリカ映画のルックを変えた人で、現像前のフィルムに少し光を当てるフラッシングとかフィルムの質感・表現の極限まで追及した人。
エンドタイトルにKodak motion picture filmとロゴが出ていたが、フィルム撮りなのだろうか。
(☆☆☆★★)
公式サイト
恋のロンドン狂騒曲 - goo 映画
「重罪と軽罪」ではないが、さまざまな罪に対する感覚があちこちにはりめぐらされている。
老母がインチキ占い師にはまるあたり、相当に不気味。インチキだから怖いという以上に死者でさえ絶対的なものではないのがさりげなく怖い。
「ミッドナイト・イン・パリ」だとパリの街の魅力というのを強調していたし、ニューヨークを舞台にした一連の作品はいうまでもないが、イギリスが舞台になるとどこかよそよそしくなる。
撮影はハンガリー出身の大ベテラン(1930年生まれ!)のヴィルモス・スィグモンド(前はジグモンドと表記されていた)。さりげなくゴージャスな色彩。
「ディア・ハンター」「脱出」ほかアメリカ映画のルックを変えた人で、現像前のフィルムに少し光を当てるフラッシングとかフィルムの質感・表現の極限まで追及した人。
エンドタイトルにKodak motion picture filmとロゴが出ていたが、フィルム撮りなのだろうか。
(☆☆☆★★)
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恋のロンドン狂騒曲 - goo 映画