ヒロインがどうも顔も体も貧相なのが気になった。調べてみるとエミリー・ブラウニングは「エンジェル・ウォーズ」に出ていて、かなりロリ顔メイクでした。
監督のポール・W・S・アンダーソンはミラ・ジョヴォヴィッチの旦那だけれど、なんかここではヒロインの描き方に力が入っていない。
ロマンス描写のいい加減さはちょっとびっくりするくらい。二人の出会いはヒロインが乗っている馬車の馬が倒れたのを主人公の剣闘士が診るというところで、馬を助けるのかと思うとあっさり殺して楽にしてやる。愛馬(?)を殺されてヒロインがすぐ感謝するというのも都合よすぎるし、第一奴隷が高貴の人に接近するのに護衛兵たちは何やってるのかと思う。
その後も、いったんヒロインを救い出して白馬が駆けていくかと思うとバカにあっさり投降したりで、ロマンスに関する限りひとつひとつの場面がとんちんかんなことが多い。
人間の営みすべては自然の猛威の前には無常なもの、といった感慨に傾くのかと思うと二人の愛は灰に埋もれて永遠といった図になるのが西欧製という感じ。
剣闘士たちの男の世界は割りと巧く描かれていて、黒人の剣闘士アドウェール・アキノエ=アグバエが「スパルタカス」のウディ・ストロード的な精悍さと戦士としての誇りを見せて儲け役。
キーファー・サザーランドの悪役ぶりはどうも型通り。
(☆☆☆★)
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