正直、基本的にヤンキーたちが五組に分かれてケンカしている以上のことはなくて、彼らの縄張りに本物のヤクザと権力とがカジノ利権を求めて進出としようとするのと衝突するという話は、別に悪口ではなくマンガくらいのリアリティで済ませている。
ケンカの原因というのが本質的な差異や対立にあるわけではなく、それ自体祭りのにぎやかしに近い。
で、何が目当てで見に行ったのかというとそれはもうアクションシーンで、これに関しては冒頭のパルクールから大勢が入り乱れる肉弾戦からカーチェイスから盛りだくさんでそれぞれ技も撮影もしっかりしていて大いに満足した。
あと荒涼とした元シャッター通りみたいな風景のロケが秀逸で、どこで撮ったのか、文字が日本語というだけでなく雰囲気から国内ではないかと思うが(エンドタイトルで確認しようと思ったが、字が小さすぎるのと早いのとでよくわからなかった)だとしたら、期せずして印象として日本映画離れしているにも関わらず今の日本の衰退を社会派的な視点とは別の角度から記録していることになる。
誰もスマホも、というかガラケーすら持っていなくて直接顔を合わせて言い争う、拳で語り合うというのに徹しているのが、ここでの男たちの美学ということになるのだろう。
誰も銃は使わない(三作目の予告編がラストで流れて、権力側は使うみたい)のも同じこだわりからだろう。
(☆☆☆)
「HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY」 公式ホームページ
映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』 - シネマトゥデイ
HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY|映画情報のぴあ映画生活
本ホームページ