prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「お坊さまと鉄砲」

2024年12月25日 | 映画
見るからにミスマッチなタイトルで、しかもどうしても鉄砲の方に重きを置いてしまう。ブータンというと「幸福度No.1」の国というレッテルが気になるのを巧みに利用している感あり。

選挙という近代化、平等主義の象徴が無条件に良きこととは受け止められず、ブッダでも国王でもなく自分で決めなくてはいけないというのは相当に面倒ではある。それを底に沈めておいて本音と建前とを巧みに使い分けている。どちらかひとつだけでも不十分なのだね。

お坊さまが何を思ったのか007が使っているからととぼけたとことを言って所望する銃がソ連製のAK47で、ライセンス生産されているコピーが世界中に出回っている銃でもある。ソ連⇔アメリカ→銃大国と連想がひろがる、銃の世界的蔓延に対応しての設定だろう。
それが対照的にのんびりした、肩ひじ張らない調子に収斂していくのが逆にしたたかな平和主義でもあるだろう。






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