リーダーになるべき年かさの人間が次々と一行から離れてしまい、三人姉妹の長女とはいえまだ13歳のファニーが子供たちを率いなくてはならなくなるサスペンスとロードムービー的な移動とさまざまな人との接触が綴られる。
厳しい旅だけれど、ボール一つあればサッカーをし、水辺に来て渇きをうるおしたらすぐ水をかけあってはしゃぐといった具合に、どこでも遊ぶ子どもたちの姿が楽しく可愛く、なるほど子供は生命そのものだし希望でもあると自然に思わせるのが大きな美点。
大人がいなくなってしまったと肝が冷えるような思いがしたと思ったらすぐ戻って来てまた行ってしまったり、とか、カソリックで金持ちの少年が持っていた紙幣が散らばり拾い残した一枚が警官(フランスの!)の足元にひらひらしているあたりの処理など、人物の出入りやサスペンスの醸成に手ぬるいところがあるのは惜しい。
クライマックスでとにかく走る子供たちの姿が映画的にすこぶる快感。
(☆☆☆★★)
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映画『少女ファニーと運命の旅』 - シネマトゥデイ
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