河合優実がドラッグから更生しようとする役、というといかにもな熱演が繰り広げられそうで真逆の温度の低い演技というより表現で一貫していた。
佐藤二朗の刑事がガラ悪そうで麻薬からの更生施設を紹介したりヨガのトレーナーやったりして見かけによらず良い人なのかなと思わせて実はという展開なのだが、その実はというのがストーリー上の意外性でひっくり返すのではなくキャラクターとしては地続きでいる。
母親が自分ではなく娘のことをママと呼んでいるねじれっぷりは、ちらっと「にっぽん昆虫記」で父親が娘に対してマザコンめいた感情を抱いていたのを思い出した。
「かくしごと」が杏(あん)主演なもので、混同した。
ざらっとした画面の感触や色味からしてフィルム撮りではないかなと思って見ていてエンドタイトルでラボ(現像所)の文字があったもので違うかもしれないが一応納得。