prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「関心領域」

2024年06月04日 | 映画
いかになんでも見せなさすぎではないか。
ヘス一家が平和に暮らしている隣にアウシュビッツがあるという図すらほとんどわからなかった。
隠して音で暗示するにしても、ブレッソンくらいにはわかるようにできなかったか。
小さく見せて大きく暗示するのかと思っていたら、ラストシーン以外はそうはなっていないように思える。

どうも見方を間違えたかもしれない。まずヘス夫妻とその家族を見てから、その背後を感じるか読み取るかするのを、背後ばかりに神経がいって、その割に受け取れた分は少ない。
サンドラ・ヒューは「落下の解剖学」の主演なのだけれど、どうも影が薄い。