コーエン兄弟が、弟のイーサンとイーサンの妻で共同脚本のトリシア・クックの事実上の共同監督という形に組みかわったわけだが、作風は変わったような変わらないような。
だいたいこれまでの兄弟の作品歴でも内容スタイルともに大きな振幅がある。
生首とかペニスの張方のコレクションとか、かなりロコツに刺激的なアイテムが並ぶのはこれまでにない感じではある。
女三人のうち二人がベッドで過ごしていて、もうひとりから電話がある、その後は電話をかけてきた女とベッドにいた女のうちひとりが主に一緒に行動するという具合に三人の女の妙にアンバランスな関係が興味をつなぐ。
二人組の犯罪者というのは「ファーゴ」にも出てきたな。
太めのキャストが目立つのも兄弟作品の半ばトレードマーク。
ヘンリー・ジェイムズの「黄金の盃」がかなり重要なアイテムらしく登場し、ラストでも「Drive-Away Dolls」のDollsの上に貼っていた紙が剥がれるのだけれど、その下の文字が読み取れず。上にHenry James'sとあったから当てはまるジェイムズ作品があるのかと思って探したが見つからなかった。ビデオだったら簡単に停めて確認できるのだけどね。