宮部みゆきの「火車」。
借金に関する法律はこの小説が書かれてからかなり変わっているので古くなっているところもあるけれど、身の丈に合わない消費を煽る基本的な消費社会の構造を典型的に描いた。
完全に姿を消してしまった、IDをなくした女という不気味さの現代性も古くなっていないところ。
全体を貫く軸としての刑事が銃で撃たれて負傷しリハビリしている最中で、人間の弱さやもろさに対する共感を一方で持っているのもいい。
ラストシーンの切れ味も抜群。
余談だけれど、「ナニワ金融道」にこの小説とダブるネタが出てくる。元は実話なのだろう。
借金に関する法律はこの小説が書かれてからかなり変わっているので古くなっているところもあるけれど、身の丈に合わない消費を煽る基本的な消費社会の構造を典型的に描いた。
完全に姿を消してしまった、IDをなくした女という不気味さの現代性も古くなっていないところ。
全体を貫く軸としての刑事が銃で撃たれて負傷しリハビリしている最中で、人間の弱さやもろさに対する共感を一方で持っているのもいい。
ラストシーンの切れ味も抜群。
余談だけれど、「ナニワ金融道」にこの小説とダブるネタが出てくる。元は実話なのだろう。
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