prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」

2018年05月30日 | 映画
紫に塗られたモーテルをはじめ素晴らしくカラフルな画面とは裏腹のとんでもなく貧しいシングルマザーと子供たちの劣悪な生活が描かれる。

ブルックリン・キンバリー・プリンスの可愛らしさと自然さは大袈裟でなしに映画史に残ると思う。
母親役のブリア・ビネイトが役者としては素人というのに驚くとともにさもあらんと思った。

母親の影響だろう、子供たちが可愛い一方で言葉遣いがひどい。他人の車に唾をとばして遊んだり、とんでもなくしつけが悪い。
見ていてむかっとくることも再三なのだが、ぎりぎりのところで反発を覚えるのを避けきる。

ウィレム・デフォーが管理人という仕事上の役割のみならず、作品全体の住人たちとの距離感の取り方が見事で、映画全体の良識の軸になっていると思える。
役者の知性がほとんど映画の軸にまで至っている見事な例。
(☆☆☆☆)

「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」 公式ホームページ

「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」 - 映画.com

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