ボルトと仲良しの女の子のキャラクター・デザインが日本のアニメの萌え系キャラみたいに過剰に可愛らしくなく、ちょっとそばかすが浮いたようなリアルな調子なのがいい。ボルトも「可愛い顔」を覚えるくだりで可愛いところは見せるが、それ一辺倒ではない。
皮肉屋の猫とオタクっぽいハムスターという脇役の性格づけもしっかりしている。
字幕版で見たのだが、突然字幕が黒くなるところがあるのにはちょっと当惑した。バックが白っぽいからには違いないが、白い字と黒い字がかわりばんこに出てくるのは違和感がある。
ボルトは現実とドラマの境目の見分けがつかないキャラクターなのだが、ドラマには大幅にCGが取り入れられているわけで、視聴者はともかく出演者が撮影時には見えてない部分を自分が生きている「現実」と思うのはムリがある。
いったんアメリカ大陸の東西の端から端に運ばれてしまって、そこから帰ろうとするロード・ムービーでもあるのだが、ストーリー上の省略が利きすぎてその運ばれた長い距離があらかじめぴしっと観客に打ち込まれていないのが、ちょっと弱い。
併映は「カーズ」のスピンオフの短編。なんと東京が舞台で、東京タワーのてっぺんをゴールにしてドリフト走行を競う。東京タワーに自動車が上れる螺旋通路があったり、なぜか「ハリーハウゼン」とカタカナで書かれた店があったりするのが変。「ワイルド・スピード3」でもやっていたが、東京ってドリフトの本場のイメージがあるのか?
(☆☆☆★★)
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