prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ウォーロード/男たちの誓い」

2012年02月11日 | 映画
三人が義兄弟の誓いを立てるのに、まったく縁もゆかりもない男たちを殺してその罪を互いに知っておくことで決して裏切らないようにする、というのに仰天する。日本での兄弟仁義なんて生易しいものではないとは聞いていたが、中国人のやることはこちらの想像を越える。しかもそうまでしても結局仲違いすることになるのだから。

前半出世して後半は地位を守る側にまわるストーリーだと、「アラビアのロレンス」級の大傑作でも後半だれるのだが、これもその例に漏れない。
大がかりな戦闘シーンも中盤で終わってしまい、どれだけ三人が出世するにせよ上から清朝の巨大な権力がのしかかっているのには変わりなく、むしろ出世した分プレッシャーは大きくなり仲間割れにもつながっていくので、カタルシスはない。

もっとも、革命(天命を革める)を起して政権を変えたら、もっとひどくなったわけだけれど。
(☆☆☆★)

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2月10日(金)のつぶやき

2012年02月11日 | 映画
00:33 from livedoor Blog
コピペ日記 : 名探偵ポワロ「オリエント急行の殺人」 lb.to/y8Y3r3

01:29 from Twit Delay
壊れたパソコンを三台ダンボール箱に詰め込んでほったらかしている。まともに処分すると高いし変なところに渡したくないし。

08:05 from ブクログ(booklog.jp)
【本棚登録】『山下洋輔:Explorer×Sudden Fiction』 booklog.jp/asin/B001HK0HDW

09:23 from web
なんか、タレントの商品価値が落ちないようにマスコミが懸命に支えている図という気が。CMのスポンサーはどう思っているのかな。

by yapoono6 on Twitter

「ハンター」

2012年02月10日 | 映画
タスマニアタイガーは絶滅した種なので映画に出すとしたらVFXを使うしかなく、日本映画「タスマニア物語」(1991)ではそれがあんまりチャチなのが逆に話題になったが、あれからCGは完全に別次元に進歩しても実在しない動物を実在していると説得できる画面を造るのは、ムリです。
ほんのわずかだが動きに動物くささが足りないとか、地面に足がついている重力を表現しきれていないといった技術面だけでなく、CGというものがあると見ている側が知っている段階で作り物だと思ってしまう。

どうでもいいけれど、タスマニアタイガーとフクロオオカミは同じ動物なのだけれど、名前だけ聞いているととても同じとは思えません。

場内は8割方中年以上の男の客。丸の内ルーブルという昔でいう戦艦級の劇場で新橋文化劇場みたいな雰囲気がただよう。

タイトルやウィレム・デフォーのいでたちから「山猫は眠らない」風の男性的アクションかと思ったら、ストーリーや自然描写はかなりハードながらアクションとは言いにくい。ではなんだ、と言われるとジャンル分けは難しいが、とにかくシブイ映画。
(☆☆☆)

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2月9日(木)のつぶやき

2012年02月10日 | 映画
00:33 from livedoor Blog
コピペ日記 : 名探偵ポワロ「ハロウィーン・パーティー」 lb.to/xKHWgC

01:33 from livedoor Blog
コピペ日記 : 「孤独のグルメ」 第六話 lb.to/wYCrPG

06:18 from ブクログ(booklog.jp)
【本棚登録】『恋人たちのクリスマス』 booklog.jp/asin/B00005G924

by yapoono6 on Twitter

「ロボジー」

2012年02月09日 | 映画
「春の珍事」といった昔のアメリカ映画にあった一連の奇想天外コメディのクラシック感がある。

セントラル・アイデアは奇想天外というほど奇抜なものではなく、奇抜さ・新奇ささで競うのではなく、ロボット工学という先端技術のはずの世界を舞台にしながら後ろ向き、爺さん主演のアナログ志向という微妙なさじ加減が楽しい。
北九州を中心としたローカルカラーがアナログ感に合っている。

いくらなんでもこれでバレないわけないだろうと思っているとこんなバカなことあるわけないと思う分バレないという台詞が出てきたり、顔を出さないでずっと通すのはムリがあるのでどうする、とか、ラスト正体がバレでおしまいというだけだったら後味悪くなるがどうする、といった細かいところの工夫が丁寧。
(☆☆☆★★)

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2月8日(水)のつぶやき

2012年02月09日 | 映画
00:11 from Twit Delay
アウト・オブ・サイト movie.goo.ne.jp/movies/p30779/… アートフィルムぶっていたソダーバーグが娯楽路線に乗換えた一作。以来小器用にアートと娯楽に二股かけてどっちつかずにぐらぐらしっぱなし。監督を続けるかもぐらついてる。

00:12 from Twit Delay
ジョージ・クルーニーがあの濃ゆい顔でむさく仕立てているのだから、熊のメイクの途中で出てきたみたい。

00:33 from livedoor Blog
コピペ日記 : 名探偵ポワロ「複数の時計」 lb.to/zsJa6w

07:31 from Twitter for iPhone
内閣支持率だの首相に誰がふさわしいかなんて調査すること自体が政治を歪めてます、言うまでもなく。

19:14 from ブクログ(booklog.jp)
【本棚登録】『ひとりでは生きられないのも芸のうち』内田 樹 booklog.jp/asin/4163696903

22:33 from livedoor Blog
コピペ日記 : 相棒 season10 第15話「アンテナ」 lb.to/x67Bkq

by yapoono6 on Twitter

「ダーク・フェアリー」

2012年02月08日 | 映画
小さいが凶暴な妖精(というのか)が棲む古い屋敷に男女二人と小さな娘一人が越してくるが、女は母親ではなく父親の愛人で、おとぎ話でいう継母に当たりそうな役どころと見せて、娘に意地悪するのではなく別居中で姿を現さない実の母より母親らしく守ろうとする。
それだけに終盤の展開はどうも納得しずらい。

それに対して父親が信じられないくらい無神経で、庭師の爺さんが怪物に襲われて大ケガをするあたりで普通だったら正体はわからないにせよ何だか危険だと娘を避難させるだろう。明らかにただの事故ではないのだから。
屋敷そのものに歴史的・美術的価値があって父親自身は修復や研究のためいなくてはいけないにせよ、娘を強いて住まわせるというのは(そうしないと話が進まないにせよ)理解できない。

日本の錦鯉が出てくるのが珍しい。
屋敷の元の持ち主の名前がブラックウッドというのも、あまりにホラー作家の大物アルジャーノン・ブラックウッドそのまんまというのはどんなものか。

娘が書く絵に現れるがブラックウッドの描いた絵そっくりというのは、もっと前の方に持ってくるべきだろう。ストーリー構成のバランスがいかにも悪い。なんで子供の歯を食べるのかもよくわからない。
製作はギレリオ・デル・トロだが、監督が違うと美術センスはかなり平凡になる。
(☆☆★★★)

2月7日(火)のつぶやき

2012年02月08日 | 映画
00:06 from livedoor Blog
コピペ日記 : 名探偵ポワロ「三幕の殺人」 lb.to/w4DMFw

00:11 from Twit Delay
娼婦ベロニカ movie.goo.ne.jp/movies/p31539/… ヒロインが高級娼婦という点で、椿姫が近代風自由恋愛至上主義を言い出すような話。

10:04 from Tweet Button
【これ聴いてます】ライヒ:エレクトリック・カウンターポイント/武満徹:すべては薄明のなかで #nml ml.naxos.jp/album/bis-nl-c…

17:23 from web
各種のオンラインストレージにmp3ファイルを収納して、iPhoneで再生できるか試しているが、できるのとできないのと両方。今のところ、できるのがDrop BoxとNドライブ、できないのがZumo DriveとSky Drive。

19:37 from Twitter for iPhone (Re: @dortmunder_k
@dortmunder_k いえいえ、お役に立てたかどうか。

19:48 from ブクログ(booklog.jp)
【本棚登録】『邪悪なものの鎮め方 (木星叢書)』内田 樹 booklog.jp/asin/486238160X

by yapoono6 on Twitter

「しあわせのパン」

2012年02月07日 | 映画
原田知世の透明感がデビュー当時とまったく変わっておらず、白い雪景色をバックにちょっと上を向いた横顔などまことに美しい。信じられないくらい。

この映画をきれいごとすぎると批判するのは簡単で、作り手たちだってカスミを食って生きているわけではない以上そんなことは承知のはずで、しかし今考えられるしあわせをひとつの形にして見せるという意思とディテールの徹底ぶりはお見事。風景、調度、そして食材から料理から美意識が貫徹されています。
煮込み料理は映像化すると濁ってまずそうに写りがちなのが、きれいに撮れている。

考えてみると、徹底して「夢の生活」を描いているという点で逆説的に昔のハリウッド映画と対置してもいい気がしてくる。今となっては逆にああいう自然の中の生活は物質的にすごい贅沢な話のはずだ。

デジタルカメラで撮影されている自然の風景は、どうかするとピカピカに写り過ぎそうでひやひやした。まだ改良の余地はありそう。
(☆☆☆★★)

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2月6日(月)のつぶやき

2012年02月07日 | 映画
00:33 from livedoor Blog
コピペ日記 : 運命の人 第四話 lb.to/wCtwyp

09:24 from ブクログ(booklog.jp)
【本棚登録】『メイキング・オブ・ブレードランナー ファイナル・カット』ポール・M. サモン booklog.jp/asin/4789732282

11:42 from web
CDから外付けハードドライブにmp3化して保存したはいいがなかなか聞く機会のなかった志ん朝噺をNドライブにコピーする。これでiPhone本体の容量に負担をかけずにどこでも再生できるはず。PC再生だと他のことに気をとられてなかなかまとめて聞けないので。

11:49 from web
Nドライブは事実上NASとして使えるかな。容量が30Gですからね。

by yapoono6 on Twitter

(金)(ビ)の金魂巻

2012年02月06日 | 映画
「ガキ帝国」の脚本監督コンビ(西岡琢也・井筒和幸)が、不良たちの群像劇を同窓会の宴会に応用した、ロマンポルノ作っていた頃のにっかつの一般作。

作られた当時(1985年)はバブル前夜といったところで、にわか金持ちが現れてきていたからああいう原作(この間、くも膜下出血で倒れた神足裕司と2006年に亡くなった渡辺和博の共著)が出たのだろうが、まだ一億中流社会などと言われていたから洒落にもなったのだろう。

色々な連中が一つ場にごちゃごちゃ蠢いていてその中でひとりひとり細かく違う芝居をつけるというスタイルは一貫しているけれど、宴会やるのにカラオケがないというのは今ではおよそ考えられず、一人がマイク握って陶酔しまわりは次の曲探していたら、とてもこういう作りはできない。
「友人たちに捧げる」と冒頭に出るが、若いときなんとなくつるんでいたヤンチャな連中の感じそのまんまということだろう。

金持ちと貧乏人というほどの違いもなく金持っているかどうか関係なく両方とも貧乏ったらしい。バブルの時も今の勝ち組負け組というのも貧乏ったらしい点では一緒。

しかし、これ何を見せたかったのかなあ。「王子と乞食」というわけでもないし、笑えるわけでなし、ロマンポルノの時代の一般作だからエロもどうってことないし。
(☆☆★)

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2月5日(日)のつぶやき

2012年02月06日 | 映画
09:25 from web (Re: @hyoutan1975
@hyoutan1975 フレーフレー。

09:38 from livedoor Blog
コピペ日記 : 土曜ドラマスペシャル キルトの家(後編)「短い日日のあとに」 lb.to/A7AYaE

10:51 from web
二台のPCとiPhone、PS3が全部無線LANでつながって余計なケーブルが要らず快適。そのうち電源もコードレスで供給されるようにならないかな。

15:18 from web
そういえば、障害者雇用促進法で定められている1.8%の障害者雇用率を一番守っていない会社は岩波書店だ、とblue-radioの烏賀陽弘道のコーナー(現在はやっていない)で聞いたことあるな。

17:45 from web
「バイオリン協奏曲 作品36」アルノルト・シェーンベルク作(34分45秒)(バイオリン)ミヒャエル・バレンボイム(管弦楽)マーラー室内管弦楽団(指揮)ピエール・ブーレーズ NHK-FMでiPhoneのらじるらじる再生で歩きながらWimax接続で歩きながら聞く。すごい音質。

17:47 from web
最近の宮台真司の発言って、更正したヤンキーが弟分におまえも早く堅気にならなきゃあかんと説教しているみたいだ。

by yapoono6 on Twitter

新・座頭市 #15  「仕込み杖が怒りに燃えた」

2012年02月05日 | 映画
監督 勝新太郎 脚本 新藤兼人

新藤兼人は劇場版「座頭市海を渡る」では「真昼の決闘」(脚本カール・フォアマン)を巧みに取り込んでいたが、これは 長谷川伸「沓掛時次郎」の 座頭市版。

草薙幸二郎の悪い親分が、横恋慕したおしの(真野響子)の亭主を亡き者にするため座頭市を殺しにやらせて返り討ちに会わせる。 おしのが親分の手下どもにさらわれそうになったのを亭主の仇である市に助けられ、さらにヤクザたちが放火した火事の中の事故で負傷した市を看病するうちにだんだん接近していくが、親分に襲われたおしのは命を落としてしまい、子供とともに市が旅するところで終わる。

真野響子がきれいに撮れていて、これは横恋慕する男が出てきて当然と思わせる。

引戸を開けると ヤクザの本拠である賭場が白いハイキーなトーンで現れるのが、市の無明の世界の逆説的な表現になっている。
長八親分が吃音、という設定は、市と同じ世界に生きている表現なのだろう。

冒頭の亭主が市を襲う場面は下が泥まみれだが、クライマックス、親分を市を斬る時は一太刀では済まさず二太刀浴びせ、さらに頭を踏みつけて泥の中に押し込む。冒頭の泥と対応して、市の怒りを強く印象付けた表現。

親分が市と子供の留守中におしのを襲う場面は、わざとゆっくりとした帰ってくる二人とのカットバックで効果をあげる。道の途中にとまっていたカラスが飛び立つ(手がかかっただろう)。きちんと板を張っておらず骨組みだけの橋を下からあおったアングルが印象的。

しきりと賭場の灯りを囲む細く切った紙の格子越しに親分が捉えられるが、おそらくこれは骨格だけの橋の下からあおったアングルと共鳴して、聖(おしの)や悪といった見えないものを心の目で彼岸から覗き見る表現になっていると思える。

先日 火事で亡くなった川勝正幸氏が勝新太郎をデニス・ホッパーになぞらえたと聞いてなるほどと膝を打った。


撮影 森田富士郎
音楽 村井邦彦
制作:勝プロ/フジテレビ

座頭市:勝新太郎
おしの:真野響子
清吉:清水康晴
寒天の清松:剣持伴紀
赤鯰の長八:草薙幸二郎
辰六:今井健二
留一:小池雄介
三太:沖田駿一
庄屋藤左衛門:田武謙三
ほか
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天才 勝新太郎 (文春新書)
クリエーター情報なし
文藝春秋

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2月4日(土)のつぶやき

2012年02月05日 | 映画
00:13 from ブクログ(booklog.jp)
【本棚登録】『FBI―独裁者フーバー長官 (中公文庫)』ウィリアム サリバン,ビル ブラウン booklog.jp/asin/4122014565

07:46 from Twitter for iPhone
冷凍庫に食べ物みたいな包みがあるので出してみたら保冷剤。何をわざわざ冷凍してたんだか。

21:48 from livedoor Blog
コピペ日記 : 山種美術館 ザ・ベスト・オブ・山種コレクション blog.livedoor.jp/katikujin/arch…

by yapoono6 on Twitter

「月光ノ仮面」

2012年02月04日 | 映画
落語家の話だというのに、浅野忠信は喉を砲弾で負傷して口がきけず、板尾創路も高座ですべてしゃべるところはオミットでまるで客に受けない事後描写で代えたりしている。映画はサイレントが本道だとでもいう作り手の確信が感じられる。

だいたい、この二人を間違えるなんてことが普通に考えてあるわけないだろう。「犬神家の一族」みたいに完全に顔がわからなくなってるわけでなし、第一背丈が違う。
何度もぼそぼそと語られる「粗忽長屋」の「死んでいる俺は確かに俺だけれど、生きている俺は誰だろう」というナンセンスが言わば目印になり、そういうおかしさを作りの失敗と思わせず、おかしさ(可笑しいではなく異常の方)を丸呑みにする作りになっている。

唐突に何度もはさまってくるトンネル堀りのシーンは、ブニュエルの「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」のブルジョワたちが田舎道をなぜか足早に歩いているシーンを思わせて、基本的なプロットに異次元へのパイプを突き刺している。その異次元を代表する人のキャスティングにセンスを見せる。

もっともこういう作りだと締めくくりが難しいのだが、奇想のようで既視感あり。板尾自身の異人感にまとまってくる。

前田吟が師匠らしい豪放さと芸を見せて寅さんの博とは別人の観。
(☆☆☆★★)

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