goo blog サービス終了のお知らせ 

マドンナのナイショ話

あなたに話したいあれこれ

レインマン

2006年02月25日 | 観劇・ライブ
Rainman1

舞台「レインマン」を観て来ました。
1988年のクリスマスシーズンに全米で公開され
ベルリン映画祭で
最高賞である金熊賞を受賞したのを皮切りに
数々の賞を総ナメにした作品です。

自閉症の兄と人生に不信感を抱く弟が
心通わせていく様子を描いています。
映画ではダスティン・ホフマンとトム・クルーズが
役柄を演じました。
この映画は「自閉症」についての社会認識を深める
役割を果たしたと言えましょう。

舞台では橋爪功と椎名桔平が兄弟を演じました。
世界初の舞台化で、注目されている作品です。

Rainman4

人を愛せない、人を信用しない、人は裏切る。
この世で信じられるのは金だけ。

そんな弟チャーリーに
ピュアな心で接する自閉症の兄レイモント。
兄が弟の氷のような心を融かしていきました。
そして兄弟は次第に心通わせていくというホットなお話。

橋爪功が演じたレイモントの役柄は難しい。
自閉症だが、特定の分野に対して驚くべき能力を発揮する
レイモントの設定は創作ではなく
複数のモデルから生まれています。

自閉症の人の中には突出した記憶力や表現力に恵まれた
人々が実在します。
「サヴァン症候群」と呼ばれる彼らの脳には
コンピュータ並みの情報がインプットされていて
ひとつの質問から芋づる式にデータが引き出されたりするのです。

そんな役柄を橋爪が好演しました。
それはまた脚本が素晴らしいということでもあるでしょう。

この作品の原案と脚本を手がけたバリー・モローは
実際に障害者を家族の一員として招いた経験の持ち主で
映画製作当事は
全米精神薄弱者協会の理事を務めていました。

信憑性があると同時に確かな「愛」に満ちた目で
自閉症やサヴァン症候群の患者たちを見つめ
認識しながら描いているところに、心打たれるのかもしれません。

世の中がデジタル化し、潤いを失くしていく今
兄弟の絆や触れ合うことの大切さを訴えた作品です。

観終わった後、爽やかな気持ちにさせてくれました。
劇場を出るとすっかり春の風が吹いている夕暮れでした。

Rainman2

Rainman3

Rainman5



この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 銀盤の女王 | トップ | 雨の日のビートルズ »
最新の画像もっと見る