マドンナのナイショ話

あなたに話したいあれこれ

ぼんやり私

2005年10月31日 | 日記
28日のことである。
夕方兄嫁から電話があった。
けたたましい勢いに何かと思った。

内容は母の郵便局のキャッシュカードを預かっているから
本人が確認できるものを持って郵便局へ来てください。
・・・とのこと。
そんな連絡の手紙が大阪の郵便局から兄のところに届いたようだ。

一瞬 何?
と思いきや・・・・
私が26日に母のキャッシュカードで郵便局からお金を引き出し
現金は抜いたが
キャッシュカードはそのままATMに忘れて来たようだ。

入院している母のお金の管理は兄と私がしている。
今月は兄ところが忙しいので、私が病院の支払いや
母のお世話をしてくれている
お手伝いさんの給料を支払うことになった。
それで母の通帳からお金を引き出した。
そしてそんな失態をしてしまった。

郵便局にはかなりの金額のお金が入っている。
一瞬「お金抜かれた?」と兄嫁に聞くと叱られた。
お金は抜かれてないけれど、母が郵便局に行けないから
果たしてそのキャッシュカードを私がもらいに行って返してくれるかどうか。
「困ったことになったわよ」と叱られた。

とりあえずそのお知らせの手紙と母の保険証を送ると言ってくれた。
委任状は私が母に成り済まして書いた。
そして私の運転免許証と母の通帳と印鑑を持って郵便局へ行った。

窓口でちょっといぶかしい顔をされた。
私は旧姓でない。
母との続き柄を証明する戸籍謄本を持って行けばよかったのかと
少し後悔した。
書類を見ながらまだ考えている。
変な沈黙が流れた。

今は親がした子供名義の預金が満期になって
それを引き出そうとしても子供に確認の電話をしたいと言われる。
「これは親が子供の名前でしたお金やねん」と怒鳴りたくなる。

その沈黙の後の言葉が怖わかった。
女性の方が細かいことによく気が付いて簡単に処理してもらえない。
私は窓口のお姉さんに違う話題を振った。
私特有の術?(笑)

「ワァー!この七色のポスト可愛いわ。これどうしたらもらえるん?」

「公共料金を郵便局の口座から
引き落としの手続きをしてくれたら差し上げています」

「公共料金は銀行から引き落とししているし。
でも絶対にこの可愛いポストを7個ほしいわ」

「年金でもいいですよ」

ホラ!ホラ! ちょっと気持ちほぐれて来た。

「母の年金でもいいの?
母の年金は実家の近くの地方銀行に振り込まれるので
本当は困っているの」

「この用紙に書くだけでいいんです。
向こうの銀行との手続きは一切不要で
年金が自動的にこの郵便局の通帳に振り込まれます」

と言って用紙までくれた。

「じゃ一度母に相談して、早急に手続きして
この七色のポスト頂きに来るわ」

「是非! 是非! お願いします。お待ちしています」

この時点で立場が替わったようだ。
頼む方と頼まれる方の立場が完全に入れ替わった。

paruru

窓口でちょっと楽しいおしゃべりすると
押し問答することもなく快く返してくれる。
こちらが息まなきゃ相手も息まない。
こちらが気持ち許すと相手も許してくれる。
このあと母のキャッシュカードはすんなりと返してくれた。

私は時々こんな失敗をしている。
以前銀行で生活費を引き出して通帳とカードだけ取って
お金を全部ATMに置き忘れて来た。

生活費を出すと私はよく両替機で新札に交換する。
今は両替機もキャッシュカードを入れて1枚のカードから
いくらまで両替可能という制限がある。
その両替機の中に1万円だけ取り忘れたり・・・・。

いずれもすべて銀行から連絡があって返って来たのだが。

お財布は2度落として、1度は返って来たが1度は返えらなかった。
友人宅へ行くのに手みやげを電車に置き忘れた。
傘も多い。
本当に私はぼんやりしている。
その性格はそっくりそのまま息子に遺伝して、これが相当ひどい。

「ATMでキャッシュカードやお金の取り忘れある?」って友人に聞いたら
「そんなことは一度もない」と言われた。
「すごいわ!」って言ったら、「当たり前」って顔されて笑われた。

やっぱり私が悪いんだわ。
反省の一日だった。





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ふるさと宅配便

2005年10月30日 | 贈りもの2005年~2010年
幼なじみからふるさと宅配便が送られて来た。
箱を開けると懐かしい香り。
「ふるさと恋しい症候群」だと前日のブログに書いた。
まさかその気持ちが通じた?
タイムリーな贈り物に嬉しくて胸キュンになった。

拘りの人生を生きている私の幼なじみ。
その人が奥様と一緒についたお餅だ。
こんなの大阪に売ってないのよね~!

mochi2

右の丸いのが黒米の餅の餡(あん)入りと餡なし。
左手前のが小豆の福餅
後ろの白いのがバター餅。

早速お礼の電話をして、その詳細を訊いた。

黒米の餅は、黒米1対もち米2
一晩水に浸けると、もち米が黒米に馴染むようだ。
いい色合いである。
そして餅の中にプツプツと黒米が入っている。
餡入りはとても美味しい。
こんなお餅は母も作ったことがない。
拘りの絶品。

小豆の福餅は昔からよく食べたお餅だ。
私はこの福餅が大好き。
絶妙の塩加減、小豆の匂いがぷ~んとする。
あの小豆ご飯を炊いた時の匂いだ。

とても美味だった。
その訳が納得できる回答が返って来た。

小豆は北海道産の「みやび」
「みやび」は京都の和菓子屋さんへ出荷する小豆。
そして米は新潟のこしひかりを使用。
福餅はもち米75%に米が25%の割合だとか。
一日経っても柔らかくて美味しかった。

バター餅は風味満点だ。
これを一度食べると他の餅は食べたくなくなる。
まろやかで香ばしくて、焼くとその味が更にアップする。
これって珈琲に合うかも? など思いながら頂いた。

mochi1

ふるさと宅配便は
箱の中にたくさんの真心も一緒に届けてくれた。
作る肯定が手に取るように見えてくる。
ひとつひとつに気持ちを込めて
優しく優しく丸めてくださったのだろう。
その想いが十二分に分かる年齢になった。
感謝の気持ちでいっぱいである。

手作りのお餅を頂きながら目を閉じると
オレンジ色に染まる雄大な紀州路が広がった。






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気ままな一日

2005年10月29日 | 私の想い
時々都会の空気が息苦しい時がある。
いわゆる酸欠状態。
こんな時私がかかる「ふるさと恋しい症候群」
ふるさとの山や川や空を見れば私の病は完治する。

今日、伊丹空港の滑走路にいる飛行機を見ながらランチした。
このレストランは私のお気に入りで
写真撮影に行った時には必ずここでランチやお茶をする。

pokemon051029

窓際の席に座ると整備している飛行機が目前にある。
こんなに大きな飛行機を観ながらランチしていいの?
なんて贅沢なひとときかと思ってしまう。
ここでゆっくりランチしながら雨の滑走路を眺めていると
現実の世界が遠ざかる。

puranetariumu

それから「ふるさと恋しい症候群」を癒しに
伊丹こども文化科学館へ行った。
先日観たプラネタリウムが私の心と波長が合った。
もう一度観たいと!

hoshi051029

満天の秋の星空を眺めて、疲れた心を癒したいと。
それに知人が脚本した
「虹色の星を探せ」と言う物語がお気に入り。
もう一度物語に出てくる
写真家のグレーや妖精のグリーンに会いたかった。
上映時間の50分間は日常を忘れて夢の世界へと誘う。

子供文化科学館に着いた時は雨が降っていたのに
プラネタリウムを観終わったら、雨が上がっていた。

ninagawa

それから猪名川の土手に行って飛行機を撮った。
ここは伊丹空港の滑走路が真正面にあって
離陸していく飛行機に正面からレンズを向けられる。
飛行機好きの者にとっては醍醐味の味わえる場所。
そこにある小さな公園で撮影すると素晴らしい離陸の瞬間写真が撮れる。

今日は1時間くらいの間に20機近く離着陸の写真が撮れた。
私の腕前は不確かで、なかなかピントが合わないし
レンズの中に入った瞬間とシャッター速度がイマイチ把握できなくて
レンズの中からはみ出したり、小さ過ぎたりする。
いつもはほとんど滑走路にいる飛行機を撮っているから
飛んでいる飛行機はやはり難しい。

私が追いかけているのを知っているかのように、飛行機が逃げてゆく。
それでも根気よく、根気よく、マイペースで追いかける。
追いかける時はその過程が楽しい。
私はいつも夢を追いかける女でいた。

気ままな休日を過ごした。
飛行機観ながらランチして、瞬く星くずを観て
そして滑走路の真正面からの撮影をして、楽しい一日だった。

私はいつまでも大好きな飛行機を追いかけて
そして若々しく素敵な人生を過ごしたい。




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冬支度

2005年10月28日 | 日記
朝夕めっきり寒くなった。
少し前まで朝夕めっきり涼しくなったと表現していたのに。
カレンダーを見れば、あと3日で10月が終わる。
いよいよ晩秋を迎える季節だ。

繁華街に出ると
11月から点灯するクリスマスのイルミネーションの準備作業をしていた。
デパ地下ではおせち料理の申し込み受付が始まった。
早々に超豪華版の15万7千5百円のおせちが完売したそうだ。
そんなのには縁がないから
完売でも関係ないとパンフレットをもらって来た。

ああ・・・・  今年もあと2ヶ月だと実感する。

kotatsu051028

このところバタバタしていて家のことが出来なかった。
今日はどんなに忙しくても、何が何でも冬支度。
やっとリビングにホームコタツを出した。
私の大好きなこたつの季節が来た。
ここで転寝をするのはきっと最高だろうと、嬉しくなる。

私は夕食を食べて、片付けもしないでリビングで「ちょいと転寝」が大好き。
「ちょいと転寝」がお風呂にも入らず、食器も洗わず起きたら朝。
・・・・・なんてこと、昨年は多かった。
愛すべきホームコタツである。

neko051028

猫たちも寒かっただろう。
ホームコタツを出すと、家族はソファーに座らなくなる。
それでソファーに電気敷き毛布を敷いて
その上に猫たち専用の可愛い毛布をかけてやった。
早速そこで気持ちよさそうにお昼寝を始めたリリー&梅。

「ごめんね。寒かったね。もう大丈夫だからね」と言いながら
猫たちの幸せそうな顔を見ていると、幸せが伝染してくる。

帰宅した家族は口々に
「わぁ・・・おこた出したんだ」と嬉しそうである。
これからこのこたつの周りにいつも集まって、ワイワイ、ガヤガヤ。
みかんを食べながら、珈琲飲みながらワイワイ、ガヤガヤ。
楽しいひとときである。

やっと冬支度をして・・・・
これから駆け足で過ぎてゆく2ヶ月を有意義に、楽しく過ごそう。
家族4人がいて、猫たちがいて、それぞれが支え合って生きている。




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私の頭の中の消しゴム

2005年10月27日 | 映画
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私には今はまだやり残したことがたくさんある。
これからしなければならない課題もたくさんある。
守らなければならないものもたくさんある。
そんな今、私は自分の記憶は絶対に消せない。

とても切ないラブストーリーを観て来た。
「私の頭の中の消しゴム」である。

一人の男と女が出逢って、恋に落ちて、結ばれて・・・

コンビニでの1本のコーラが二人を結びつけた。
出会いから恋に落ちるまで時間はさほど必要でなかった。

結婚生活は楽しいものだった。
愛し愛されて、目が眩むほどの幸せの絶頂の時、妻が病に侵される。
病名は「若年性アルツハイマー」 
記憶が破壊されて、肉体的な死より精神的な死が先に訪れる
残酷的な病気だ。
彼女は27歳の若さだった。

前半の幸せなストーリーとは反対に後半は悲劇の幕開けである。
館内ではすすり泣きが聞こえる。
後半は胸が痛くなるような場面が続く。
10分前にしゃべった会話も覚えていない。
夫が誰だかわからない。

妻が言う。
「私の頭の中に消しゴムがあるって。幸せな時に別れましょう」

夫は言う。
「俺が全部覚えておくから。俺が君の記憶になる」

二人が一緒に過ごした家の壁には1000枚以上のメモが貼られていた。
「私の名前はキム・スジン、夫の名前はチェ・チョルス」
「私の夫は大工」
「チョルスがいなくて寂しかったら電話すること」
「今履いている靴が左右同じか確認して」
「誰ですか?と先ず聞くこと。そしてドアを開ける」

これは夫が妻のために書いたメモ。
1秒でも長く、妻が想い出を失わないように。
夫は妻にいかに尽くしていたかが伝わって来て、観客の心を動かす。 

記憶が消えそうな中で妻が夫に懸命に手紙を書く。
それを読む夫。
この場面は涙無しでは絶対に観られないクライマックス。

たとえ記憶が消えても私の中のあなたは消えないわ。
一度も「愛している」と言ってくれなかったけれど
私を愛していることはわかっている。

ごめんなさい、ごめんなさい。
傷つけたくないのに、泣かせたくないのに、悲しむ姿は見たくないのに
幸せにしてあげたいのに、私があなたを苦しめているのね。

ラストシーンの夫のこのセリフ。

記憶を失う前に伝えたい言葉があります。
伝えなければ僕の人生は無意味です。
「愛してる」

心に残る映画だった。

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