「MAKIKYUのページ」では韓国のバスに関する話題を時折取り上げていますが、今日は韓国の首都・ソウルの市内を運行しているシティツアーバスと、このバスで通用する「SEOUL CITYPASS」に関して取り上げたいと思います。
シティツアーバスはソウル市内中心部の観光地を巡回し、故宮・都心循環・ソウル夜景の3コースが設定されていますが、シティツアーバスHP(韓国語)を見ると前2者は昼間30分間隔(都心循環は夜まで運行)、夜景コースは1日2回運行されている模様です。
運賃はソウルの市内バスが一般1乗車(大人)800W(カード利用時)に対し、このシティツアーバスは1乗車5000W・一日乗車券(夜景コースは適用除外)10000Wとなっており、物価が遥かに高い日本・東京23区内の都営バス(1乗車均一200円・23区内バス一日乗車券500円)の倍以上、幾ら車両がレッドバス・座席バス相当のハイバックシートを装備した現代AEROCITYとはいえ、「MAKIKYUのページ」でも時折惨状について取り上げている首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、高額運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)をも凌ぐ運賃設定は余りに高過ぎる気がします。
しかもソウルでは地下鉄や市内バスが無数に走っている状況なのに対し、このシティツアーバスは本数も限られ、その上毎週月曜日には運休となりますので、利便性も今一つと感じられMAKIKYUは利用した事がありませんが、乗務員は技師(運転士)以外に韓国語以外の言語が最低一つは話せる案内員が別途乗務し、車内放送も日本語を含めた多言語案内を実施、また観光地を重点的に巡回する事もありますので、韓国には不慣れでハングルも全く分からない状況にあり、なおかつ滞在時間が限られている中で効率良く市内観光を済ませ、乗車券購入の手間も省きたいという方にはそれなりの価値があるかと思います。
また日本人がソウル市内の観光案内所でバスに乗りたいと相談すれば、大抵の案内員はこのシティツアーを薦める状況(本当はブルーバスやグリーンバス、マウルバスなどを薦めて欲しいのですが…韓国で観光案内員をされている方がもしこのページを見ていましたら、日本人には是非シティーツアーではなくここに列挙したバスを薦めて下さい!)ですので、日本の旅行会社が募集している高額なオプションの市内ツアーに参加するよりはまだ良いかと思います。
ただ最近発売が開始され、日本でもスルッとKANSAIが発売している「SEOUL CITYPASS」と称するシティツアーバス(夜景コースを除く)とソウル市内バス・地下鉄(KORAILの首都圏電鉄や仁川Incheon地下鉄を含む)が1日20回まで乗車可能、また市内観光施設の割引(市立美術館は無料)特典もある観光用乗車券を使用してソウルを廻る場合には、この乗車券はシティツアーを使う為に設定されているも同然の価格設定ですし、普段ではなかなか乗る気になれない運賃のバスですので、是非乗車されると良いかと思います。(シティツアーを使う気がなければこのSEOUL CITYPASSを購入するよりも、T-moneyと称するICカード乗車券を使用する方が殆どのケースで得になります)
しかもこの「SEOUL CITYPASS」を利用する場合は、路線バスはソウル市が運行するバス(レッドバスを除く)のみ有効で、仁川や京畿Gyonggi道で運行しているバスには通用しないので注意が必要ですが、ソウルの市内バスを乗継利用する場合で乗換時間が30分以内であれば、バス5乗車までは回数1回分でカウントされる様ですので、規定の利用回数を超過する事はまずなさそうです。
(但し乗継扱いの適用を受けるには、T-moneyと同様に乗車時だけでなく下車時にも中扉付近の読取機にカードをタッチする必要があります)
MAKIKYUとしては個人的には上記で記した事由もあり、ソウルシティツアーバスやSEOUL CITYPASSは余程の事がない限り使う気にはなれずオススメも出来ない気がしますが、もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方でこれらを利用する機会がありましたら、MAKIKYUはまずこれらに関わる可能性はないかと思いますので、是非その時の状況等をコメント頂けると幸いです。