チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

映画「さざなみ」45YEARS

2016年04月20日 | 映画

曇り、20度、87%

 時折、一人で映画に行きます。娯楽映画なら連れと一緒の映画もいいのですが、いい映画、いい音楽の後は口を開きたくありません。不意に映画に行くことも、朝から今日は行くぞと行くこともあります。どちらにせよ、観たいもの、決して時間潰しには行きません。

 シャーロットランプリング、40年ほど前「愛の嵐」で彼女を観て以来、ずっと気になる女優さんです。その彼女が、今年のアカデミーで主演女優賞にノミネートされていたのがこの映画「さざなみ」です。地味な映画や小品は香港では上映されないことがしばしばです。先週から一部の映画館で「さざなみ」45YEARSが始まりました。

 45年間連れ添った夫婦の物語です。45周年のパーティーを予定してる直前に夫の元に来た一通の手紙から物語が始まります。夫の結婚前の山で遭難した許嫁が、アルプスの氷の中で50年前の姿のまま発見されたという手紙です。その手紙で動揺し過去を振り返る夫。それを側で受け止めるシャーロット演ずる妻のケイト。

 お話のストーリーは、多少の差こそあれ永年の結婚生活ならば日常的な話です。夫の様子を見て昔の許嫁の姿に苦しむ妻のケイト。確かにシャーロットが大袈裟ではないいい演技をしていると思います。その時ふと思いました。既に70歳になるシャーロット、きっと自分の実生活でも同じような思いをした経験があるのではないでしょうか。口角を緩めたその表情は演技であるにしても、目の移ろいは演技以上のシャーロット自身の過去を思う目であったように思います。

 ウィークデイの昼下がりの香港の映画館、女性の姿が目立ちます。幕前の館内の話し声、英語、広東語、フランス語。それらの女性達がこのケイトの上に自分の姿を重ね合わせているようです。

 真っ暗な映画館から一歩出ると、別天地のような繁華街。10歳も年上のシャーロットの昔と変わらぬ姿勢の美しさに、映画そのものよりも心打たれて家に向かいました。

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007 スペクター

2015年11月09日 | 映画

曇り、24度、91%

 香港では先週の木曜日から始まった、「007 スペクター」,地下鉄のポスターなどは少なかったのに、座席指定の前売り券はどの回も満席です。しかも,私たちが行った映画館,4つもの上映場で007が見られます。先月末に先行公開されたイギリスでも評判は良かったようです。

 前作,「スカイホール」の話の続きです。もちろん,主演はダニエルクレイグ。私のようにこのダニエルクレイグ見たさで007を観に来ている人も少なくないはずです。イギリス人が最もボンドらしいボンドと評しただけあって,クレイグのはまり役です。お話の筋書きは,見てからのお楽しみ。

 007を観ると、なんともあり得ない事をこれだけ豪華に見せてくれる事に,観ている側は魅入ってしまいます。アストンマーチンも健在です。オメガの特製シーマスターだって健在です。主役は代々替わって来ても,ボンドが持つその雰囲気はそのまま受け継がれて来ています。クレイグがでて来る前は,ショーンコネリーが一番のボンドだと思っていたのですが,今やクレイグのボンドにすっかり首ったけ。そんなに背が高くないクレイグですが,何を着ても様になります。ただ,今回のトムフォードのスーツはなぜか窮屈そうに見えました。どんなアクションの後もスーツの袖口を直します。でも、あれだけの動きをしてもスーツの上から2番目のボタンが外れないのが不思議です。

 少し歳を感じさせるクレイグ,果たして次回作は誰がボンド役になるのかな?などと心配します。今年はスパイ映画をよく見ました。「キングスマン」「ミッションインポッシブル」「スペクター」。映画としてはこの「スペクター」が面白かったのですが,主役は、「キングスマン」のコリンファースが好きです。

 「スペクター」,2時間30分の上映時間、息も付かせぬテンポの速さであっという間に終わったように感じます。

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「海街Diary」と梅酒

2015年10月26日 | 映画

曇り,25度、82%

 私の母は、ほんとに家事をしない人でした。おそらく嫌いだったのだと思います。朝から掃除しているような母の姿を見たことがありません。料理も下手でした。そんな母が,梅酒を漬けるようになったのは私が中学の頃からだと思います。庭には梅の木があります。池のそばの梅の木は,木姿もよく,蛇たちが脱皮するのに持ってこいの木で,香りよい花を付け,実もなります。母が梅仕事をしていた姿は記憶に無いのですが,あのホワイトリカーの赤い蓋の大きな瓶がある日ずらりと座敷の縁側に並びます。

 「海街Diary」を観たのは先週です。漫画が原作の是枝監督のこの映画,香港でもカンヌ映画祭の時には注目を浴びていました。空気が透き通っているようなきれいな鎌倉の映像,日本を離れて長い私ですら顔が分かる俳優さんが,以前だったら主人公を演じるだろうに母親役で出ていたりして楽しく観ました。鎌倉の古い家に住む4人姉妹の話です。

 この鎌倉の家には梅の木があり,その梅を祖母が亡くなった後も残った孫娘4人が梅酒に漬け続けています。台所の床下が梅酒の貯蔵庫です。家という物,家の仕事とはこうして女から女に受け継がれて行く物だなあと,娘4人揃って梅酒作りをしている映像を見ていました。

 私の実家の座敷の廻り縁に並んだ梅酒の瓶は,果たして幾つあったのでしょう。母が亡くなる10年前,2003年に股関節を人工関節に替えるための手術をしました。手術の後のリハビリも含めて数ヶ月母は家を離れました。その間,私は数回帰国して家の事,母の退院後の世話の手配をしました。手術の前日、帰国して実家の玄関を開けて,その汚い家の様子に心底がっかりしたものです。数日後母の見舞いに来る主人や息子にすら,そんな家の様子を見せたくありません。主だった部屋だけはと思い埃まみれで掃除をしました。見舞いに来てくれた主人と息子,主人が,こんな時しかないと言って、急遽、車の手配をして家のガラクタを処分する事にしました。今思えば,これが私の実家の整理の始まりです。処分と言っても母は退院すれば家に戻って来ます。服や台所や本には手を付ける事が出来ません。主人が,私がそれだけは止めてと言ったにもかかわらず車に次々乗せたのが,座敷の縁側にあった梅酒の瓶たちでした。真っ黒になった古い物も幾つかありました。息子がすぐその後、母に私と主人が凄いけんかをしていたと話していました。原因は梅酒の瓶です。退院後,あの梅酒の瓶が全部無くなっているのを見た母がどう思った事やら。今でも,胸が痛みます。

 母が逝って,庭を新たに作り変えました。昔のような趣のある庭では無くなりました。今風の庭です。大きな木も伐りました。名物だった玄関脇の松,池の横の梅は永年の手入れ不足で枯れてしまいました。すっきりと安っぽくなった庭ですが,実は梅の木がもう一本残っています。今年の2月には,白い花をいっぱい付けていました。夏には青い実も付いていました。帰国する度に梅の様子を見ていた私は,密かに日本に戻ったらこの梅を梅酒にしようと思っていました。

 この「海街Diary」を見た翌日の事です。主人が,庭にあった梅の木はどうなった?と聞きます。主人の記憶には池のそばの梅の木しか無いようです。もう一本残っている事を告げました。どうも,あの映画を観て,主人は私の胸に去来する思いを感じたようです。梅がなったらどうするとまた聞きます。もちろん梅酒を作るわよと答えました。

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オデッセイ「THE MARTIAN」を観る

2015年10月14日 | 映画

曇り,23度、85%

 マットディモン主演の邦題「オデッセイ」を観に行きました。この映画日本では来年の2月公開のようです。香港の方がやや早くハリウッド映画は公開されるように思います。「キングスマンシークレットサービス」日本公開は先月でしたが、香港では春先に公開されました。大作ならば世界同時公開ですが,香港,「007スペクター」の公開日はまだ発表されていません。

 日本でまだ公開されていない「オデッセイ」ですので,話の内容はさておきますが,映画として充分楽しめます。子供連れでも見る事が出来る映画です。

 香港で公開される映画は圧倒的にハリウッド映画ばかり、もちろん次いで地元の香港映画,この小さな香港は映画産業が盛んです。韓国映画、日本映画も人気があります。ヨーロッパの小品を見たいと思ってもなかなか見る事が出来無いのが現状です。年に1回ある映画フェスティバルの時には世界中の映画が上映されますが,たった一日の公開のものばかりです。今年の映画フェスティバルには日本映画「あん」が上映されます。

 香港人、狭い土地で生活していますから楽しみの一つが映画です。香港映画が何処かコメディックなように,笑いを求める映画を好みます。以前は,小さな映画館があちこちにありました。カビ臭い館内,時折禁煙ですらスクリーンの前にフワッと立ち上るタバコの煙。ゆりかごのようなリクライニングシート。そんな古い映画館はすっかり姿を消して,今では日本のような清潔な映画館になりました。ロビーにはバーまであります。

 我が家から一番近い映画館は歩いて15分ほど,おそらく香港の中でも1,2番目にきれいな映画館です。同じ映画でも映画館によって入場料が違います。何分にも全て,土地代が反映される香港です。いつも行くこの映画館,女性用のトイレが改装されていました。トイレの個室の中に鏡も手洗いも付いていたのですが,長蛇の列。トイレの個数を増やして大きな洗面台が取り付けられています。 すっきりした洗面台、蛇口の直ぐ上、鏡の左右にマークが出ています。左は手拭きのペーパー,右がシャボンです。もちろん水はセンサーで自動。あら,鏡に私の手が映っています。こんなにきれいな映画館になると,以前の汚い映画館が懐かしくなるから不思議です。

 映画に行く日は朝からテーブルの上に、 忘れないように用意します。映画館が近いので,切符も予め買って置きます。ケチな私は、3Dの眼鏡も壊れるまで使います。

 映画は身近な娯楽です。香港の映画の入場料、この30年で4倍になりました。年末に掛けて観たい映画が一杯です。

 

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13時間のフライトで5本の映画を見ました。

2015年05月03日 | 映画

小雨、11度、ロンドン

 今回の長時間移動の始まりは香港、ロンドン13時間のフライトから始まりました。機内用の本も持ち込んだにもかかわらず、映画を見始めた私です。しかも、5本。

 最初は、「キングスマンシークレットサービス」もちろんパグが出ることを知っていましたので、まだかまだかとパグの登場を待ちました。出番も、時間も少ないパグでしたが随分ご満足。見出し写真がそのパグです。主演は、ジョージ6世役でオスカー主演男優賞を取ったイギリス男優、コリンファース。

 次は、子供のお話でも有名な「パディントン」、実は、昨晩一晩だけの我が家のロンドンの宿は、このパディントンの名前の由来にもなった、「パディントン駅」近くの小さなおんぼろホテルでした。いえ、今、そのパディントンからこのブログを書いています。このホテルのことは、また後日。

 さあ、三作目は、「イミテーションゲーム」。大戦中のイギリスのドイツ暗号のために作られた機密機関の実話を元に作られた映画です。主演は、今やイギリスでシャーロックホームズといえばこの人、ベネディクトカンパーパッチ。

 四作目は、「ターナー 光を求めて」。イギリス人が最も好きな画家として名前の挙がるターナーの晩年の日々を描いた映画です。主演はイギリス男優、ティモシースポール。

 五作目は、「博士と彼女のセオリー」。ブッラックホールで有名なイギリスのホーキング博士のお話です。主演は今年のアカデミー賞主演男優賞を取ったエディイレッドメイン。

 ずっと見ていたわけではありません。途中4,5回居眠をしています。寝る前はちゃんと、ポーズボタンを押してスヤスヤ。

 最初から最後まで、映画館でもないのにじっくりと映画を見れたのは久しぶり、しかも5本です。大満足の私です。よく見ると、全部イギリスが舞台の映画、13時間耳にしていたのは米語でなく英語です。

 さて、今日は最終目的地に向けてまた飛びます。 昨日、パディントン駅で私たちを迎えてくれたパディントンです。

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映画「マリーゴールドホテル」

2015年04月27日 | 映画

晴れ、21度、87%

 映画マリーゴールドホテルを観に行ったのは、2週間ほど前のことでした。もちろん2話目、前作は2年前に公開されました。前作は、インドの高級リゾートホテルで余生を過ごすつもりでやって来た白人の男女が見つけたのはおんぼろホテル。そんな出だしでした。もちろんそこはお話、おんぼろホテルはいろんな問題をはらみながらも、居心地のよいホテルへと変わって行きました。

 舞台はインド ジャイプール、私がいつかは訪れたいインドの町です。今回の2作目、さてお話がどう展開するやら、まあ、リチャードギヤがゲスト出演ですから、そのあたりも見物です。

 経営が軌道に乗って来たマリーゴールドホテル、拡張をと考えてアメリカの会社に融資を頼みに行く所から話は始まりました。インドからアメリカにやって来たのは、デブパテル演じる若い支配人とマギースミス演じるミュリエルです。この会社での会議のシーン、マグカップに入れられたティーバックにアメリカの男性がポットからお湯を注いで廻ります。すると、ミュリエルがやおら、「紅茶にはグラグラにたぎったお湯を注ぐものよ。」と声を張り上げます。ハハン、やっぱり出たは、イギリス人。と心の中で思います。マギースミスはハリーポッターでも有名な女優ですが、イギリス人です。彼女が言うから重みがあります。私も紅茶好き、何を一番に考えるかと言うと、お湯の温度です。あのシーンを見て以来、ますます紅茶を入れる度に、お湯のグラグラには気を使います。

 リチャードギアはホテルのランクを決める本の特派員だったり、支配人の結婚話などで華やかな話の展開です。この映画のもう一人の主人公は、ジュディディンチ演じるイヴァリン。このジャイプールの町で布の買い付けを始めます。ジャイプールの町は、ウッドプリントで有名な町です。私もインドに行く度に、ウッドプリントの布を買い求めてきます。イヴァリンが布に気持ちが傾くのがよく解ります。

 実は2年前の1作目を観ている時もそうでしたが、主人公のマギースミスとジュディディンチ、この二人のイギリス女優の組み合わせが好きです。この二人が出ている映画を初めて見たのは30年近くも前のこと、フォスター原作の「眺めのいい部屋」です。まだ、40代後半のこの二人の女優が出ています。DVDのおかげで、「眺めのいい部屋」は、私のリピート映画の一つです。お話の筋ではありません。イタリアとイギリスが舞台のこの映画の部屋の設えや食卓、お茶のテーブルを見るのが好きです。幾度見ても飽きません。映画で何処を見るかは人それぞれです。

 今回の「マリーゴールドホテル」、ジュディディンチとマギースミスの掛け合いで面白い会話がありました。実際にもこの二人は同じ年です。映画の中で、足を煩っているマギースミスに「あなたが何ヶ月か先に歳をとるから、逝くのは私があとよ。」みたいなことをジュディディンチが言います。これは実際の二人にそのまま当てはまる年の差です。思わず、笑ってしまいました。

 「マリーゴールドホテル」を観ながら、別の映画を思い出します。映画を観ながら、映画以外の何かを観ています。考えてみれば私の紅茶好きは、映画やイギリスの本の影響のような気がします。いいティーサービスが欲しい、 映画や本が教えてくれました。歳をとるって、積み重ねて来たものが、その人その人に沿って来るものなのかもしれません。私の観て来た映画、読んで来た本、それもまた私を作ってくれています。

 見出し写真は、映画と関係ないイギリス人の書いた紅茶の本です。好きな布を見て、紅茶を飲む、もしかしたらそれだけで満足な私です。

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やげん堀の七味唐辛子 七味家の七味唐辛子

2015年03月07日 | 映画

曇り、16度、99%

 七味唐辛子が好きです。一味は何となく苦手、なのに七味は何にでも使います。ハウスやヱスビーの七味もちゃんと香港に売られています。我が家がずっと使っているのは、京都産寧坂の七味家の七味唐辛子です。どんな時にも封を切っていないのがストックされているほど、私にとって、欠かせない香辛料です。

 最近、主人も七味を使い始めました。ちょいと前のこと、主人がこれほんとに七味?と尋ねます。七味というより、山椒に近いと感じたようです。確かに、粉の色も赤々とはしていません。

 東京に住んでいた頃は、当然のように、やげん堀の七味を使っていました。七味唐辛子は、やげん堀の方が起源だとか。薬研堀と書くように、薬の一つとして扱われていたそうです。それに、東京の神社等のお祭りに出かけると、決まって、七味屋さんが店を出しています。仕切りの付いたガラスの蓋の箱に、唐辛子、麻の実、山椒、青のり、黒ごま等を入れて、好みに合わせて七味唐辛子をこさえてくれます。薬だかどうかは知りませんが、そのガラスの蓋の箱をのぞくのは楽しみでした。七味唐辛子の成分表をそのまま見ているようです。

 主人の言葉以来、東京の七味と京都の七味は違うのかもと思い始めました。そこで、先日、東京に帰国したとき、やげん堀の七味を買って来ました。(実は、先日の東京の帰国の時に買ったきたものは、この七味唐辛子だけでした。)やげん堀の封を切ると、まず香りが違います。明らかに赤唐辛子の香りです。 色を比べても、向かって右は京都七味家のもの、左がやげん堀の七味です。赤みが違います。

 温かな汁物を別々の器に取って、それぞれを一振り。熱で香りが強くなります。七味家のはやはり山椒の香りが立ち、やげん堀は唐辛子の香りです。辛みもそれぞれ、山椒のピリピリと赤唐辛子のピリピリが舌先に感じます。辛さが後を引くのはやげん堀の方です。

 京都の方は山椒にうるさいと以前から感じていました。こだわりを持っています。ちりめん山椒の値段が、ちりめんではなく山椒で決まることを聞いて驚いたものです。きっといい山椒が採れるからに違いありません。

 私的にはやげん堀の七味は、照り焼き等の甘辛いものに、七味家の七味は、お味噌汁やおうどんに合うと感じます。同じ京都の一休堂の七味は、香港でも手に入ります。やはり山椒が強めかな?そうそう、善光寺にも有名な七味がありますね。七味七味といっても意外に奥が深いと思います。東京のお祭りのマイブレンド七味も作ってみたい。何やら七味一つで、夢が広がります。

  大好きな七味唐辛子のために、専用の容れ物まで用意しています。

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花豆

2015年01月23日 | 映画

晴れ、13度、75%

 花豆、正確にいうと赤花インゲン豆。乾燥しているときでも4センチ程もある大きなお豆です。濃い赤と紫のまだら模様が特徴です。この豆との出会いは、ただでさえ豆好きな私の豆経歴の中でも、大きな位置をしめてます。小豆や大豆のようにいつも見慣れた側にある豆とは違いました。ある日偶然に出くわした花豆です。

 今や全国的に店舗を拡げている「富澤商店」、元々は東京町田の乾物屋さんだったそうです。息子は、町田に大学入学以来10年近く住みました。町田の駅からほど遠くないところに古い商店街があります。急に町並みが低くなり、昔ながらの商家の作りが見えてきます。そのあたりで、一軒、やたらに中年の女性の出入りの多い店がありました。軒の低い、大きなのれんをくぐると、あまり明るいとはいえない店の中には整然と乾物、製菓、製パンの材料が並べられていました。どれも、きちんと袋詰めされています。今から18年ほど前のことです。

 日本に帰れば豆を探します。香港でも、かなりの種類の豆が手に入りますが、美味しさや豆の鮮度は日本のものが優れています。もちろん、昆布やワカメ、海苔の類いもあの当時は、日本から持ち帰っていました。

 豆の棚の前で、見たこともない奇妙な色の豆を見つけました。それが花豆。 お値段は、黒豆に次いで高く、500g入りの袋を手に持って、はて、買おうか考えていると、お店の方が近付いて来て、花豆の美味しさや炊き方を説明してくださいました。それ以来、花豆は私の豆のチャートの中では女王様です。

 今回は、福岡のデパートの地下にはいっている『富澤商店」で新豆を買い求めてきました。昔とは違い、豆の袋詰めの量が300gと小さくなっています。お正月気分もすっかり抜けて、またしてもお豆の優しい甘さが欲しくなってきました。一晩漬けるつもりで、午後遅く水に入れた花豆、ほんの4時間程で水を吸い上げています。さすが新豆です。インゲン豆の仲間ですから、ざらっとした豆の食感があります。このお豆本来のフンワリした美味しさを生かそうと、お砂糖でなく蜂蜜で炊いてみました。しっかりとお砂糖を一杯に入れて炊くと、身はしまりまた違った美味しさを持ちます。今回はとにかくふんわりした花豆に仕上げました。炊き上げた花豆6センチ強の大きさです。

 度々登場する花豆、今回は豆が少ないのでこの蜂蜜煮だけ。いつもは、スープに入れたりトマトソースで煮たり、マリネしてサラダにします。

 今、書きながら思ったこと、『富澤商店」が大きくなった秘訣は、あのお店の店員さんたちの力だと思います。町田のお店にはお客も多くいましたが、お店の人も多くいました。そして、彼女たちが、商品知識に深く通じていてこうして召し上がったくださいとアドバイスしてくれました。店舗数が増えると、いつまでもそんな訳にはいかないかもしれません。乾物の戻し方、製菓材料の扱い方にあの頃の『富澤商店」のお店の人は長けていました。

 私にとって女王様の花豆、日本では長野と群馬のものが一番大きいとされています。高地でしか採れない花豆です。以前、福岡産の花豆を買いましたが、大きさが半分、甘みも少なく感じました。香港では、白花インゲン豆が手に入ります。色合いがもっと白いものです。ひと頃、健康によいと売られていましたが、豆の管理が悪いのか、非常に硬かった。たまに、台湾から花豆がはいってきます。これまた、半分は硬くて食べられない代物です。

 昨日は、味見と称して花豆を次から次にお口に入れていました。主人と一緒に夕飯のテーブルについた頃には、お腹が一杯でした。

 

 

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「ルーシー」「ジゴロインニューヨーク」そしてクリスチャンルブタンの靴

2014年09月01日 | 映画

曇、22度、89%  福岡

 2週間程前に久しぶりに映画を見に行きました。「ルーシー」今、日本でもかかっているスカーレットヨハンソンが主演している映画です。台北、パリが舞台、モーガンフリーマンが出ているのですが、それよりも韓国人のやくざを演じている役者さんの方が迫力がありました。ストリーは、まあまあです。スカーレットつまりルーシーは、後半ずっと同じ服装でした。黒のボディコンシャスなアライヤのワンピース、そして、高さ10センチ程もあるクリスチャンルブタンのハイヒールです。スカーレットのメリハリがある体にぴったりです。ストーリーが今ひとつなので、彼女のその歩く姿に見惚れていました。

 クリスチャンルブタンの靴、あのトゲトゲの鋲が付いたものや、それこそ10センチ以上のハイヒールで有名な靴のデザイナーです。一目見てルブタンの靴と分かるところは、靴底がなんと真っ赤です。ヒールが10センチ近くの靴ならば、立っているだけで靴裏の真っ赤が見えます。

 15年程前、まだこんなにルブタンが有名になる前だったと思います。夏のセールの時に、ルブタンの靴を4足も買いました。まだ、そんなにお値段が高くなかった上にセールです。 4足のうち2足は、好きで好きで履き潰してしまいました。残ったのは、シルクのミュールと蛇革のサンダルです。蛇革は履いてみたかった素材ですが、いやはや私には似合いません。求めた4足は全て、3センチ程のヒールです。とても足入れがよくミュールの方は、かかとに滑り止めの革が張られています。ルブタンの靴はいいなあ、と思っていると、あれよという間にお値段が高い靴になってしまいました。セールになってもとても買えたものではありません。しかも、ここ数年はヒールが10センチ近い高いものが主流です。坂の途中に住んでいるだけでなく、高いヒールの靴は足に無理がいく歳になりました。

 29歳になった時に、この一年はずっとハイヒールを履こうと決めました。犬の散歩以外は、6センチ以上のヒールの靴を履き続けました。背の低い私です、ヒールの靴を履くと世界が違って見えます。それに女ですからね、細いピンヒールの靴は女性ならではのものです。

 昨日、福岡の戻って来る飛行機の中で、「ジゴロインニューヨーク」を見ました。見たい映画でした。ウディアレンが出るのですが、彼よりもジョンタトゥーロが主役のジゴロです。ジャンタトゥーロが好きです。しかも、脚本も監督もジョンタトゥーロ。見ているとシャロンストーンも出て来ます。あれ?ジョニイディップの元の奥さん、バネッサパラディもています。彼女のかすれた声が好きです。そして、なんとも、バックに流れる曲が素晴らしくいい。映画ってこれよね、と思います。

 この「ジゴロインニューヨーク」でもまたしてもルブタンの靴が登場です。女優さんの名前は分からないのですが、やはりボディコンシャスの服に、10センチ程のヒールのルブタンの靴。タンゴを踊るこのシーン、カメラのアングルが靴の高さです。靴底の真っ赤がしっかりと見えます。

 ああ、ヒールの高い靴を久しぶりに履きたくなりました。でも、やはり夢ですね。

 映画を見るって、服装を見たり、家においてある小物を見たり、やはり楽しい。「ジゴロインニューヨーク」飛行機の中で2回見ることが出来ました。きっと、DVDを買いそうです。

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パイナップル

2014年07月28日 | 映画

晴れ、26度、87%

 暑くなると、冷蔵庫にパイナップルが入るようになりました。ジューシーで甘いけどくどくなく、ポイポイお口に入ります。

 香港には一年中、スイカやメロンがあります。スイカはインドネシアや台湾から入って来ます。大きさもまちまち、ラグビーボールのようなものから小さなものまで。甘みは日本のスイカに敵いません。微かな甘みと水分補給の恰好な果物です。しかも、大きな中華料理店では、御得意さんの食後にサービスでこのスイカを出してくれます。冬に日本からみえた方達は大喜びなさいますが、私などスイカはもういいわと思います。そんなわけで、夏になるとパイナップル。

 パイナップルは、主にフィリッピンから入って来ます。実は、夏にしか興味のないパイナップルですから一年中入って来ているのか分かりません。このパイナップル、$20くらいですから、300円以下という安さです。こんなに安い値段で、パイナップルのプランテーションで働く人たちは食べて行けるのかと心配になります。バナナを刈り取る子供たちはバナナを食べたことがないとも聞きます。どんな所で、どんな人が作っているのかな、と思いつつスーパーのかごに入れてレジに並びました。私の前には、モモさんの散歩でよく会うフィリピンからのお手伝いさんがいました。香港のお手伝いさんの約半分はフィリッピンからの出稼ぎの人です。彼女の目がパイナップルに止まりました。「パイナップルは好き?」と聞きます。「我家はみんな好きよ。」と答えると、妹がパイナップルの農園で働いていること、パイナップルを冷凍にして食べると美味しいことなど、次から次に話してくれました。彼女の目はふるさとを思う目です。

 あと一つ、中国の南の島、海南島からやって来るパイナップルがあります。小ぶりなパイナップルです。このパイナップル、なぜか、果物屋でなく八百屋で売られています。 芋の山の中にビニールに入っているのが、海南島からのパイナップルです。なぜか、こうして皮がむかれて売られています。どんな包丁で剥かれたのか分からないので、どうも買う気になれません。どこかでご馳走になったこの海南島にパイナップル、それはそれは甘いものでした。

 夏の暑い時には南の国の果物がいいと言われます。水分補給、ミネラル補給。自然の甘みは体にやさしい。そうそう、いよいよ地元のライチが店先を飾りはじめます。今日も暑い昼下がり、冷やしたパイナップルをおやつにと思っています。

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